中学受験国語「説明文」の読み方|小4〜小6向け・筆者の主張をつかむ3つのステップ
傍線部とは?中学受験国語「説明せよ」の答え方
国語の問題でいう傍線部とは、本文中に線が引かれ、設問で問われている部分のことです。「傍線部について説明せよ」「傍線部とはどういうことか」と聞かれたら、その部分の意味や理由を本文に沿って説明します。
中学受験国語の「説明せよ」は、思いついた言葉で自由にまとめる問題ではありません。基本は、傍線部と同じ内容を本文中から探し、設問に合う形でつなぎ直すことです。
特に、傍線部の説明問題で点を落としやすい子には、次のような傾向があります。
- 何を書けばよいか分からず、答案が短くなってしまう
- 本文にない言葉でまとめてしまう
- 傍線部の一部だけを説明して終わってしまう
- 理由を聞かれているのに、内容説明だけを書いてしまう
このページでは、こうした状態から抜け出すために、傍線部をどこで分けるか、本文のどこから答えを探すか、見つけた内容をどう答案に入れるかを順番に解説します。説明問題で「まず何をすればよいか」が分からない場合は、この順番で確認してみてください。
まず覚えておきたいこと:「説明せよ」と聞かれたら、いきなり答案を書き始めるのではなく、まず本文から傍線部と同じ内容を探します。本文中の「イコール」を見つけてから答案を作ることが基本です。
「傍線部を説明せよ」では何を書けばよいのか
「説明せよ」と問われたときにまず意識したいのは、説明するとは、本文中のイコールの内容を答えることだという点です。
たとえば「優秀」という言葉を説明せよと言われたら、「優れているということ」と答えることができます。両者は同じ意味なので、イコールで結べます。
これと同じように、入試の説明問題でも、設問で問われている言葉や傍線部と同じ内容を本文中から見つけることが基本になります。
| 設問の言い回し | 答案に入れる内容 |
|---|---|
| Aを説明せよ | Aと同じ内容を、本文中の言い換え・具体化・因果から探す |
| 傍線部を説明せよ | 傍線部を分け、それぞれの部分と同じ内容を集める |
| どういうことか | 抽象的な表現を、本文中の具体的な内容で補う |
| なぜか | 原因から結果までのつながりを本文からそろえる |
説明問題は、本文から離れて上手な言葉で言い換える問題ではありません。本文の中にある同じ内容を探し、設問の形に合わせて並べ直す問題だと考えると、何を書けばよいかを整理しやすくなります。
本文から答えを探す方法1:三段論法でイコールを見つける
イコールの内容を見つける代表的な手法の一つが、三段論法です。
たとえば、問題文の12行目に「Xとは〇〇である」、20行目に「XはYという意味だ」と書かれていたとしましょう。
この場合、12行目から「〇〇=X」、20行目から「X=Y」が分かります。すると、〇〇とXは同じ内容なので、X=YのXを〇〇に置き換えることができます。
つまり、〇〇=X、X=Y、よって〇〇=Yです。このように、本文中の同じ内容をつなげて答えに必要な要素を見つける考え方が三段論法です。
三段論法は、短い傍線部や定義説明で特に使いやすい方法です。
下の図では、「同じ内容になる表現を本文中でどうつなぐか」に注目して確認してください。

本文から答えを探す方法2:長い傍線部はブロック分けする
二つめの手法が、ブロック分けです。
傍線部が長い場合、傍線部全体とぴったりイコールになる一文は、なかなか見つかりません。そのようなときは、傍線部をいくつかのかたまりに分けて考えます。
たとえば、傍線部⑴「そういう日本が、いま、新たな半身だけの巨人に追い抜かれようとしている」を説明せよという問題が、とある学校の入試で出題されました。
この場合、「そういう日本が」をX、「いま、新たな半身だけの巨人に」をY、「追い抜かれようとしている」をZと置きます。
まずXは、傍線部の直前から「GDPが右肩下がりの日本が」と分かります。また、傍線部の3行ほど前に、新たな半身だけの巨人とは中国であると書かれていました。ですから、Yは「いま、中国に」となります。Zは「抜かれつつある」という内容です。
これらをつなぐと、傍線部⑴は「GDPが右肩下がりの日本が、いま、中国に抜かれつつある」という内容だと分かります。
このように、傍線部を分解し、それぞれとイコールになる内容を本文から探し、最後につなぎ直すのがブロック分けです。
下の図では、長い傍線部を一度に説明しようとせず、どこで区切って本文と対応させるかを確認してください。

三段論法とブロック分けはどう使い分けるか
三段論法とブロック分けは、どちらか一方だけを使うものではありません。傍線部の長さや設問の聞き方によって使い分けると、探す範囲が整理しやすくなります。
- 短い傍線部・定義説明:三段論法で、同じ意味になる表現をつなぐ
- 長い傍線部・比喩や抽象表現:ブロック分けで、部分ごとの意味を拾う
つまり、短い傍線部なら「この表現と同じ意味はどこにあるか」を探し、長い傍線部なら「この部分は何を指すか」を一つずつ確認していきます。先にどちらで処理するかを決めることで、本文のどこを探せばよいかが見えやすくなります。
見つけた本文語を答案に組み立てる方法
イコールの内容を見つけても、そのまま並べるだけでは答案として読みにくくなることがあります。本文から材料を集めたら、設問の聞き方に合わせて文の形を整えます。
定義を説明する場合
- 「Aとは、本文中の言い換えということだ。」
- 「Aとは、具体的な中身を指す。」
理由を説明する場合
- 「Aなのは、原因ためだ。」
- 「Aなのは、原因ので、結果からだ。」
長い傍線部を説明する場合
- 「主語について、要素1で、さらに要素2である、ということだ。」
ポイント:組み立ては短くし、肉付けする部分には本文の言葉を残します。本文にない言葉できれいにまとめようとすると、必要な要素が抜けて減点されやすくなります。
「説明せよ」でよくある誤答と直し方
誤り1:傍線部の言葉を別の言葉に置き換えただけ
- 直し方:置き換えた語が本文にあるか確認します。本文にない場合は本文の言葉に戻し、理由や中身を足します。
誤り2:要素が1つしか入っていない
- 直し方:本文からもう1つ要素を拾います。多くの場合、直前直後に原因・具体例・言い換えが置かれています。
誤り3:設問の条件を外している
- 直し方:「理由」「内容」「具体例」のどれを求めているかを設問語で決め、答案の語尾や組み立てを合わせます。
これらは、必ずしも読解力そのものが足りないから起こるとは限りません。イコールの集め方と並べ方が曖昧なために、分かっている内容を点数に変えられていない場合があります。
自分で直せる場合と、答案作成の過程を確認したい場合
説明問題では、間違えた答案を見たときに「どの本文語が足りなかったか」を自分で見つけられるのであれば、家庭での練習でも修正を重ねやすくなります。
一方で、どこを本文から拾えばよいか分からない、傍線部をどこで分ければよいか分からない、解説を読んでも自分の答案のどこを直せばよいか判断できないという場合は、答えだけではなく、答案を作るまでの過程を確認する必要があります。
個別指導でどのように読解・記述を確認しているか知りたい場合は、中学受験国語の完全1対1個別指導の案内をご確認ください。
10分でできる「説明せよ」の練習方法
家庭学習では、説明問題だけを取り出して、短時間で練習するのがおすすめです。文章全体を何度も解き直すよりも、「どの本文語を使ったか」を確認する方が、答案作成の改善につながりやすくなります。
練習1:同じ内容を探す
- 設問の中心語に下線を引く
- 本文から「つまり」「言い換えると」「すなわち」「たとえば」などの合図を探す
- 見つけた一文を、答案用に短く切り出す
練習2:要素抜けを防ぐ
- 答案に入れた本文語を2〜3個丸で囲む
- 囲んだ語が本文のどの一文に戻るかを確認する
- 本文に戻れない語があったら、本文の言葉に差し替える
練習3:長い傍線部を分ける
- 傍線部を「主語」「述語」「修飾」に分ける
- それぞれについて、直前直後から言い換えを拾う
- 拾った内容を1文に戻してつなぐ
この作業を繰り返すことで、イコール探しをしてから答案を書く習慣がついていきます。
説明問題だけでなく説明文全体の読み方で困っている場合
今回ご紹介した三段論法やブロック分けは、特定の文章でのみ使えるものではありません。説明文・論説文のさまざまな問題で使える考え方です。
ただし、説明問題以前に文章全体の内容をつかめていない場合や、時間が足りず答案までたどり着けない場合は、答案の書き方とは別の部分を確認した方がよいことがあります。
- 文章全体をつかみにくい場合:説明文・論説文の読み方と線引きのコツを確認する
- 時間が足りない場合:読む順番・時間配分の考え方を確認する
- 本文語や指示語を拾いにくい場合:説明文でつまずく原因と指導アプローチを確認する
- 個別指導全体について知りたい場合:国語個別指導の全体像を確認する
動画で説明文の読み方も確認したい場合
ここまでの内容は、「説明せよ」の答案をどう作るかに絞ったものです。説明問題だけでなく、説明文全体を読むときの基本的な考え方も確認したい場合は、以下の動画も参考にしてください。
よくある質問
国語の「傍線部」とは何ですか
傍線部とは、本文中に線が引かれ、設問で問われている部分のことです。「傍線部について説明せよ」「傍線部とはどういうことか」などと問われた場合は、その部分と同じ内容や、その表現が指している具体的な内容を本文から探して答えます。
抜き出し問題と「説明せよ」は何が違いますか
抜き出し問題は、本文の一部をそのまま取る問題です。一方で「説明せよ」は、本文中の同じ内容を集めて、設問に合う文としてつなぎ直す問題です。本文の言葉を残しながら、必要な要素を整理することが大切です。
傍線部を説明せよでは、最初に何を見ればよいですか
まず傍線部の中心になる言葉を確認します。短い傍線部なら、その言葉と同じ意味になる表現を本文から探します。長い傍線部なら、いくつかのかたまりに分け、それぞれについて言い換えや具体的な内容を探します。
字数があるときは、どれくらい要素を入れればいいですか
目安は、要素2〜3個とつなぎの言葉を先に確保することです。余った字数で具体例や理由側の補足を足します。字数が短いほど、先に文の組み立てを決めてから本文語を入れると書きやすくなります。
本文に言い換えの合図が見当たりません
合図語がなくても、直前直後に具体例や言葉の説明が置かれていることがあります。傍線部の中で中心になる語を1つ決め、その語の説明を本文から探してください。
イコールが見つからない場合はどうすればいいですか
傍線部を分解し、主語・述語・修飾語ごとに探してください。それでも見つからない場合は、直前直後の具体例や言い換え表現を確認します。
自分の答えが合っているか判断できません
本文中の表現に戻せるかどうかが判断基準です。本文に戻れない言葉は、原則として答案に入れる前に見直した方がよいです。また、本文語を使えていても、傍線部の一部分しか説明していない場合があるため、必要な要素がそろっているかも確認します。
「説明せよ」で本文語を使えない、傍線部を分けられない、答案の直し方が分からない場合は、読み方だけでなく、本文のどこを見て、どの言葉を選び、どう答案につないだかという過程を確認することが大切です。当塾では、中学受験国語の読解・記述に関する個別指導を実施しております。
具体的な1対1個別指導の実施詳細は、中学受験国語の完全1対1個別指導の案内をご確認ください。



