読解ラボ東京の考える「中学受験・物語文へのアプローチ」

中学入試 物語文のポイント

物語文では登場人物の心情を問う問題がよく出題されます。では、どうすれば心情をつかめるようになるのでしょうか。ポイントは背景と出来事を整理することです。受験生は文中で起こった出来事にはよく注目してくれるのですが、背景を無視しがちです。ちなみに、背景とは、性格や家庭環境、相手に対する思いなどの、ありとあらゆる情報のことです。

たとえば、文中で主人公が泣いていたといます。このとき主人公はどのような気持ちでしょうか。生徒に聞くと、「悲しい!」という答えがよく返ってきます。しかし、正解は「わからない」です。というのも、「志望校に合格できた」という状況だったら、ここの涙はうれし涙だということになります。この場合、背景…志望校に合格できた、出来事…泣いた→心情は「うれしい」となります。また、ライバルよりもテストの点数が低かったという状況だったらどうでしょうか。こちらのケースでは、背景…ライバルに負けた、出来事…泣いた→心情は「悔しい」となります。もちろん、背景によっては悲しいという心情になることもあります。

物語文

このように、同じ出来事であっても背景によっていだく心情は異なるのです。ですから、常に背景を意識することが物語文攻略につながっていきます。また、物語文においては、理由を問う問題も心情をおさえていないと対処できない場合があります。先に出来事として取り上げた「泣いた」ですが、その理由は何でしょうか。悲しかったから、あるいはうれしかったから、などといった、何かしらの心情によって涙を流したのです。このように、心情自体が理由になっていることもままあります。ですから物語文では心情をつかむことが大きなポイントになるのです。

とはいえ、物語文のすべてが心情をつかむ問題というわけではありません。説明文の項で取り上げた、三段論法やブロック分けを用いて対処する問題も出題されます。したがって、説明文における答えを導く手法を確立できていないがゆえに物語文の得点が伸びないというケースもある。それも忘れてはなりません。

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