意見文・主張文・小論文の書き方|複数の意見を踏まえて考えをまとめる

意見文・主張文・小論文で書き出しにくいのは、自分の考えがないからではありません。多くの場合、論点、反対意見、反論、最終主張をどの順に並べるかが見えていないことが原因です。

小論文は、思いついた意見をそのまま書く文章ではなく、問いに対して自分の立場を示し、その理由を筋道立てて説明する文章です。まずは、次の流れで考えると書きやすくなります。

小論文の基本の流れ

  • 論点:何について賛否や考えを述べるのかを示す
  • 反対意見:自分と反対側の考えを一度取り上げる
  • 反論:反対意見の弱い部分を指摘し、自分の考えを支える
  • 最終主張:問いに対する自分の答えを短くまとめる

たとえば「大学のすべての授業を英語で行うことは望ましいか」という問いなら、英語授業を支持する意見を一度取り上げたうえで、「専門内容の理解が浅くなるおそれがある」と反論し、自分の立場をまとめます。

このページでは、小論文を「論点→反対意見→反論→最終主張」の流れで書く考え方を、例題を使って整理します。

小論文は、問いに答える文章である

小論文では、最初に「何について書くのか」をはっきりさせます。ここがあいまいなまま書き始めると、途中で話題が広がり、採点者に伝わりにくい文章になってしまいます。

たとえば、次のような問いを立てると、文章の方向が見えやすくなります。

  • 「授業をすべて英語で行うことは妥当か」
  • 「制服は必要だと言えるか」
  • 「読書量を増やすことは学力向上に役立つか」

このように、賛成か反対か、自分の立場を示せる問いを作ることが、小論文の出発点です。

例題で見る小論文の組み立て方

例題
大学において、すべてを英語で行う講義が増えてきている。その風潮に対するあなたの考えを600字以内でまとめなさい。

この例題では、「大学の授業をすべて英語で行うことは望ましいか」という論点を立てると考えやすくなります。

論点の例

大学で英語による授業が増えているが、すべての講義を英語で行うことは本当に望ましいのだろうか。

最初に論点を示すと、読者は「英語による授業の是非について書く文章なのだ」と分かります。小論文では、いきなり感想を書くのではなく、何について考えるのかを示すことが大切です。

反対意見の例

たしかに、グローバル化が進む現代では、英語を使って学ぶ機会を増やすことに意味がある。英語で授業を受ければ、専門知識と同時に英語力も伸ばせるという利点がある。

反対意見は、自分と違う考えをただ否定するために書くものではありません。別の立場にも理由があることを示すことで、その後の反論が読み手に伝わりやすくなります。

反論の例

しかし、すべての授業を英語で行えば、学生が内容そのものを深く理解できない可能性もある。特に専門性の高い授業では、母語で丁寧に考えることで理解が深まる場面も多い。英語力を高めることは重要だが、それによって学問内容の理解が浅くなっては本来の目的から外れてしまう。

反論では、「なぜ自分の立場の方が妥当なのか」を理由とともに説明します。単に「私は反対だ」と書くだけでは、文章として弱くなります。

最終主張の例

したがって、大学のすべての授業を英語で行うことには慎重であるべきだ。英語を学ぶ機会は必要だが、専門内容を深く理解できる授業環境を優先することも同じくらい大切である。

最後は、論点に対する自分の答えを短く示します。ここでは新しい話題を増やさず、本文で述べた理由を受けてまとめます。

答案を書く前に確認したいこと

小論文では、書き始める前に、問いに対する立場と理由を軽く確認しておくと、途中で話題が広がりにくくなります。

  • 論点がはっきりしているか
    何について考える文章なのかが最初に分かることが大切です。テーマが広すぎる場合は、「賛成か反対か」「妥当かどうか」「必要かどうか」の形にすると書きやすくなります。
  • 反対意見が表面的になっていないか
    反対意見は、ただの飾りではありません。自分と違う立場の人が、なぜそう考えるのかを書くことで、その後の反論が説得力を持ちます。
  • 反論が自分の主張につながっているか
    反論では、反対意見の弱点を指摘し、自分の立場の方が妥当だと示します。
  • 最後に新しい話題を入れていないか
    最後のまとめでは、新しい理由や例を急に出さないようにします。本文で述べた内容を受けて、自分の考えを簡潔に示します。

小論文を上達させる練習法

小論文は、読むだけでは身につきません。最初は短いテーマで構わないので、毎回同じ流れで答案を作ります。

  • 論点を一文で書く
  • 反対意見を一段落で書く
  • 反論を一段落で書く
  • 最後に自分の立場をまとめる

この流れで数問書くと、どのテーマでも文章を組み立てやすくなります。

また、小論文は自分では気づきにくい弱点が出やすい科目です。先生や第三者に確認してもらうと、次の点が見えやすくなります。

  • 論点が広すぎないか
  • 反対意見がきちんと整理されているか
  • 反論が自分の主張を支えているか
  • 最後のまとめが論点に答えているか

添削を受けるときは、赤を入れてもらうだけで終わらせず、「次に同じテーマなら何を直すか」まで確認すると効果的です。

小論文と記述答案の違い

小論文と国語の記述答案は、どちらも文章を書く問題ですが、求められるものが少し違います。

  • 国語の記述:本文中の根拠を使って、設問に合う答えを作る
  • 小論文:与えられたテーマや資料をもとに、自分の立場と理由を示す

どちらにも共通するのは、思いつきで書かないことです。根拠、理由、反対意見との関係を整理してから書くと、読み手に伝わりやすい文章になります。

読解ラボ東京の小論文指導について

小論文では、自分の答案を客観的に見ることが大切です。読解ラボ東京では、国語の記述指導と同じように、答案の根拠、論点、理由の並べ方を確認しながら、一人ひとりの答案に合わせて指導します。

  • 論点の立て方
  • 反対意見の書き方
  • 反論の組み立て方
  • 答案全体の見直し

オンラインでも受講できるため、教室に通いにくい場合でも、小論文や記述答案の添削を受けながら練習できます。

オンライン授業の詳細は、オンライン個別指導をご覧ください。

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読解ラボ東京の国語指導全体を確認したい場合は、国語個別指導の全体像をご覧ください。

まとめ

  • 小論文は、自分の感想を自由に書く文章ではなく、問いに対して立場と理由を示す文章です。
  • 書き出す前に、論点を一文で示すと方向がはっきりします。
  • 反対意見を一度取り上げると、自分の主張に説得力が出ます。
  • 反論では、反対意見の弱点を示し、自分の立場を理由で支えます。
  • 最後は、新しい話題を増やさず、自分の立場を簡潔にまとめます。
  • 練習では、同じ流れで数問書き、第三者に見てもらうことが大切です。

小論文は、特別な文才がなければ書けないものではありません。論点、反対意見、反論、最終主張の流れを身につけ、実際に答案を書いて見直すことで、論理的な文章を書きやすくなります。

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