■難しい問題に時間を取られるのはとてもイヤだ!【大学入試共通テスト(国語)考察②】

共通テスト国語の現代文で時間を使いすぎるときに見ること

共通テスト国語の現代文では、本文の内容は追えていても、選択肢を比べる場面で時間を使いすぎることがあります。特に、答えに必要な要素が複数ある問題では、一つ目の根拠だけでは選びきれず、別の条件を本文から探す必要が出てきます。

このページでは、現代文で時間を使いやすい問題の特徴、先に処理しやすい問題の見分け方、選びきれない問題に印を付けて先へ進む考え方、演習後に確認する点を整理します。

共通テスト国語全体の出題傾向や大問ごとの見方は、共通テスト国語の全体像で整理しています。ここでは、その中でも現代文の時間配分と選択肢処理に絞って確認します。

このページで確認すること

  • 現代文で時間を使いやすい問題の特徴
  • 一つ目の根拠だけでは選択肢を選びきれない場面
  • 複数の文章や資料をまたぐ問題の扱い方
  • 先に処理しやすい問題と、あとで戻る問題の分け方
  • 演習後に「どこで時間を使ったか」を確認する方法

現代文で時間を使いやすい問題とは

現代文では、すぐに処理できる問題と、答えを選ぶまでに複数の確認が必要な問題があります。難しい問題を読む前から完全に見抜こうとするよりも、解きながら「これはすぐ取れる」「これは別の条件も必要」と分けていく方が現実的です。

たとえば、大問1の問5のように、答えの要素が二つある問題では時間がかかりやすくなります。一つ目の要素として、視点が動かないことは見つけやすいとします。ところが、選択肢の多くにその内容が含まれている場合、その要素だけでは選びきれません。

その場合、もう一つの要素として、沈思黙考の時間であるという点を探す必要があります。この二つを満たす選択肢を選ぶことで、答えに近づきます。

このように、答えの要素が複数あり、一つ目の根拠だけでは選択肢を絞れない問題は、どうしても時間がかかります。

時間を使いやすい問題 起こりやすい状態 確認すること
要素が複数ある問題 一つ目の根拠は見つかるが、選択肢が複数残る 別の条件が本文にないかを見る
本文全体を使う問題 傍線部の近くだけでは選びきれない 段落全体や前後の流れを見る
複数資料の照合問題 文章や資料を行き来する必要がある どの資料のどの部分を使うかを絞る
選択肢が似ている問題 どれも本文に近く見える 本文にない因果や言いすぎを見る

複数の文章をまたぐ問題も時間がかかりやすい

もう一つ時間がかかりやすいのは、複数の文章や資料を行き来する問題です。文章1と文章2でそれぞれ何を言っていたかを確認し、さらに選択肢と照合する必要がある問題では、読む場所が増えます。

このタイプは、本文を読めているかどうかだけでなく、どの資料のどの部分を使うかが問われます。根拠を一か所見つけただけで決めず、文章同士の関係を見直す必要があるため、他の問題より時間を使いやすくなります。

資料をまたぐ問題では、すべてを読み返すのではなく、設問が求めている内容に関係する箇所を絞って戻ることが大切です。

難問を先に見抜こうとしすぎない

共通テスト国語では、難問を事前に完全に見抜く必要はありません。実際には、解いている途中で時間がかかると分かる問題が多いからです。

大問1でいえば、漢字を除いた問2〜問4は、傍線部の近くに答えがあることが多く、選択肢も大きく分かれやすい場合があります。こうした問題は、根拠を見つけたらすぐに処理して先へ進みます。

一方で、問5のように、一つの要素を見つけても選択肢がどれもそれらしく見える問題では、追加の要素を探す必要があります。この段階で時間がかかり始めます。

つまり、最初から「これは難問だ」と決めるよりも、解いている途中で選びきれないと分かったときに、扱い方を変える方が実戦的です。

現代文の時間配分で意識したいこと

現代文に使える時間が45分前後ある場合でも、一つの問題に長く入り込みすぎると、後半の取れる問題に影響します。本文内の対談でも、問2〜問4を12〜13分程度で通過できていると理想的だという話が出ています。

ただし、時間配分は時計を見るだけでは改善しません。大切なのは、次の二つです。

  • すぐ根拠が見える問題は、そこで時間を使いすぎない
  • 選びきれない問題は、印を付けて先へ進む

「もう少し考えたら分かりそう」と感じる問題ほど、時間を使いすぎることがあります。追加で見る要素を一つ探し、それでも選びきれない場合は、問題番号に印を付けて先へ進む方が、全体としては安定しやすくなります。

選択肢で選びきれない場面の対処法

現代文で選択肢を選びきれないのは、本文が読めていない場合だけではありません。一つ目の根拠は合っているが、選択肢全体を比べるには別の要素が必要な場合にも起こります。

選びきれないときに見ること

  • 一つ目の根拠:傍線部と同じ内容が本文のどこにあるか
  • 追加の要素:選択肢を分けるために必要な別条件があるか
  • 選択肢の差:本文にない因果や言いすぎが混ざっていないか

たとえば、すべての選択肢に「視点が動かない」という内容が入っているなら、その要素は決め手になりません。その場合は、もう一つの条件を本文から探します。

それでも選びきれない場合は、選択肢を無理に何度も読み返すのではなく、印を付けて先へ進みます。最後に時間が残ったときだけ戻るようにすると、他の問題に使う時間を守りやすくなります。

処理しやすい問題を先に取る

難しい問題を事前に見抜くことは簡単ではありません。一方で、処理しやすい問題は比較的分かりやすいです。

根拠の場所がすぐ浮かぶ問題、傍線部の近くに同じ内容がある問題、選択肢の違いが大きい問題は、時間をかけすぎず処理します。逆に、根拠の場所が浮かばない問題や、選択肢がどれもそれらしく見える問題は、追加確認が必要な問題として扱います。

問題タイプ 早く処理しやすいサイン 動き方
漢字・語彙 すぐ答えが出る すぐ出なければ印を付ける
傍線部の近くに根拠 同段落に言い換えが見える 根拠を見て処理する
要素が一つの選択 条件が単純で、選択肢の差が大きい 時間を使いすぎず進む
要素が複数の選択 選択肢がどれもそれらしく見える 追加要素を一つ探し、無理なら印を付ける
複数資料の照合 文章や資料を何度も行き来する必要がある 使う箇所を絞って確認する

古文・英語にも共通する読み方

対談内では、古文や英語でも同じような話が出ています。長文を読むときは、すべてを同じ重さで読むのではなく、精読すべき箇所と流してよい箇所を分ける必要があります。

古文では、助動詞や敬語など、意味が変わりやすい箇所で丁寧に読む必要があります。英語でも、単純な文と複雑な文では、見るべき細かさが変わります。

現代文でも同じです。すぐに根拠が浮かぶ問題ではすばやく処理し、因果関係や選択肢の差が見えにくい問題では、本文に戻って確認します。

特に現代文では、因果関係がないのに「〜だから」とつなぐ選択肢や、本文には書かれていない内容を含む選択肢が出ることがあります。選択肢が本文と似ていても、理由としてつながっているかを見ることが大切です。


共通テスト国語で使う実行の流れ

共通テスト国語の現代文で時間配分を考えるイメージ

このページの内容を本番や演習で使える形にするために、選択肢で選びきれないときの動きを確認しておきます。

時間を使いやすいサイン

現代文の選択肢で時間を使いやすい場面を確認するイメージ

  • 根拠の場所がすぐ浮かばない
  • 一つの要素は見つかったのに、選択肢がどれも近く見える
  • 文章や資料を何度も行き来する必要がある

選びきれないときの動き

  1. 追加の要素を一つだけ探す
  2. それでも決めきれない場合は、問題番号に印を付けて先へ進む
  3. 戻るのは最後の3分など、あらかじめ決めた時間だけにする

「もう少し考えたら解けそう」と感じる問題ほど、区切る時間を決めておくことが大切です。

時間配分の目安

現代文では、すぐに根拠が見える問題を先に処理し、時間がかかる問題を後ろに回す考え方が有効です。問2〜問4のように根拠が近い問題は、12〜13分程度で通過できると、後半に時間を残しやすくなります。

  • 根拠が近い問題:見つけたら長く考え込まず処理する
  • 要素が複数ある問題:追加要素を一つ探す
  • 選びきれない問題:印を付けて先へ進む
  • 戻る問題:最後の3分など、残り時間を決めて扱う

大切なのは、難しい問題を完全に避けることではありません。時間を使う問題に入り込みすぎて、取れる問題に手が届かなくなることを避けることです。

演習時に確認しておきたいこと

演習では、正解か不正解かだけでなく、どこで時間を使ったのかを確認します。時間がかかった問題については、次の観点で見直します。

  • 根拠の場所がすぐ分かったか
  • 一つ目の要素だけで選ぼうとしていなかったか
  • 追加で必要な条件を本文から拾えたか
  • 選択肢の言いすぎや本文にない内容に気づけたか
  • 印を付けて先へ進む判断ができたか

時間を使った問題には、必ず理由があります。本文が読めなかったのか、根拠の場所が見えなかったのか、選択肢の差を見つけられなかったのかを分けると、次の演習で意識すべき点が見えやすくなります。

FAQ(よくある不安)

印を付けて先に進むと、戻れないまま終わりませんか?

戻れない場合もあります。ただし、時間を使いすぎる最大の問題は、難しい問題に長く入り込み、取れる問題まで残してしまうことです。印を付けて先へ進むのは、全体の得点を守るための方法です。

短い時間で区切るのが不安です。

区切ることは、その問題を捨てることではありません。追加要素を一つ探し、それでも選べなければ、いったん先に進むという考え方です。最後に戻る時間を決めておくと、無制限に考え込むことを避けやすくなります。

難しい問題かどうかを先に見抜く必要はありますか?

完全に見抜く必要はありません。むしろ、根拠がすぐ浮かぶ問題や、選択肢の差が大きい問題を先に処理することが大切です。解いている途中で選びきれないと分かった問題だけ、印を付けて扱いを変えます。

選択肢がどれもそれらしく見えるときはどうすればよいですか?

一つ目の根拠だけで選ぼうとしている可能性があります。傍線部に対して、もう一つ必要な条件がないかを本文から探します。それでも選びきれない場合は、印を付けて先へ進みます。

まとめ:共通テスト現代文は、取れる問題を先に処理する

  • 難しい問題を事前に完全に見抜こうとしすぎない。
  • 根拠が近い問題、選択肢の差が大きい問題は先に処理する。
  • 一つの要素だけで選びきれない問題は、追加要素を一つ探す。
  • 選びきれない問題には印を付けて先へ進む。
  • 戻る時間は最後の数分など、あらかじめ決めておく。
  • 演習後は、時間を使った理由を根拠・要素・選択肢の差に分けて見直す。

共通テスト国語の現代文では、すべての問題を同じ重さで考える必要はありません。処理しやすい問題を先に取り、時間がかかる問題は印を付けて扱うことで、全体の時間を守りやすくなります。

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