国語の家庭学習で注意すべきこと
中学受験国語の家庭学習で最初に見ること
中学受験国語は、授業を受けるだけでは家庭学習につながりにくい教科です。読解、漢字、記述復習のどれかが弱いと、勉強時間は取っているのに答案が変わりにくくなります。
このページでは、国語専門塾「読解ラボ東京」の対談内容をもとに、家庭で見たいポイントを整理します。小4・小5で読解量をどう増やすか、漢字をどう回すか、記述の復習をどう扱うかを確認できます。
- 読解量:授業の復習だけでなく、新しい文章を読む量を増やす
- 漢字:週の中でテストの回数を作り、間違えたものを確認する
- 記述復習:模範解答を書き写し、答案の書き方を体に覚えさせる
国語専門塾「読解ラボ東京」の指導方針・オンライン個別指導の全体像はこちら:国語専門塾のオンライン個別指導|読解力・記述を1対1で強化|中学受験・大学受験(全体像はこちら)
このページで分かること(中学受験国語の家庭学習)
中学受験国語の家庭学習は、やる気や時間だけでなく、週の中で何をどのくらい確認するかで差が出ます。ここでは、対談の内容をもとに、家庭で押さえるポイントを整理します。
3本柱:読解量/漢字/記述の復習

- 読解量:量が足りないと、文章を読む経験が不足しやすい
- 漢字:週の中でテスト回数を作って覚える
- 記述の復習:見直したつもりで終えず、答案の書き方まで確認する
うまくいかない家庭に多いズレ(量・確認・直し方)

- 授業の復習だけになり、読解の量が増えない
- 漢字が「毎日少し」だけになり、テストで確認する機会が不足する
- 記述の復習が「解説を読んだだけ」になり、答案表現が変わらない
家庭学習で見たい週の例
- 読解:週に大問2本を目安に、新しい文章を読む機会を作る
- 漢字:週3回、見ないで書くテストを行い、間違えた漢字を確認する
- 記述:模範解答を書き写し、答案に入れる要素と言い方を体に残す
中学受験国語の家庭学習がうまく回らない原因
夏井(中学受験専門 夏井算数塾代表):今回は、国語の家庭学習で注意すべきことについてのお話です。
もちろん、さまざまな塾で授業を受け、いろいろな勉強をすると思いますが、受験勉強で一番大事なのは「ご家庭で日々どんな学習を繰り返すか」だと思います。その中で注意すべき点があれば教えてください。
読解量が足りないと伸びにくい(小4・小5の優先事項)
授業の復習は大切だが、苦手な子ほど一人では難しい
長島:まず一つ思うのが、読解の学習量がかなり少なくなってしまっているという印象です。
いわゆる、授業の復習をしっかりやってほしいです。特に小4・小5の間は授業の復習が大きなテーマになります。
得意な子ならそれで良いと思いますが、苦手な子が授業を振り返って「なぜこの答えになるのか」を自力で整理するのは難しいです。そこまでできるなら、国語の学習はもう卒業で良いのでは?というくらいです。
家庭学習のやり方が噛み合っていない場合の例は、国語が伸びない家庭に共通する“学習パターンのズレ”でも整理しています。
新しい問題で授業内容を思い出す
そうであるなら、どんどん新しい問題を解いてほしいです。
問題を解く中で「これは授業で言っていた解き方だ」と気付けた瞬間が、復習になるからです。授業のノートだけを見返すよりも、別の文章で同じ考え方を使う方が、読み方が残りやすくなります。
塾別:家庭教材の位置づけ(四谷/サピックス)
四谷大塚の場合、演習問題集が家庭学習用教材として配布され、それを進める形になると思います。サピックスの場合は、プラスαの教材としてAテキストの読解ページが相当します。
どの塾でも、授業で扱った文章だけでは読解経験が不足することがあります。授業の内容を別の文章で使えるかどうかを見るためにも、家庭で読解量を確保することが大切です。
宿題をやっているのに変化が出ないときの見直し
塾に関係なく、授業の復習以外の「読解の家庭学習」が少なすぎることが非常に勿体ないです。
量をこなすことでできるようになる部分があるにもかかわらず、数をこなす機会が少なくなっている場合があります。塾の宿題をこなしているのに伸びないケースの見直しポイントは、塾の宿題を「こなしているのに」国語が伸びない子の改善パターンにまとめています。
市販教材を使うなら週に大問2本
もし市販教材を使うなら、『自由自在』などを1冊購入し、週に大問2本解くペースで読解の学習量を増やしていただきたいと思っています。
大切なのは、難しい文章を大量に解くことではありません。授業で習った読み方を、新しい文章で使ってみることです。答え合わせのあとには、本文のどこを使って答えるのかも確認してください。
漢字|週3回テスト→間違い5回で覚える
基本の流れ:見ないでテスト→間違いだけ練習(週3回)
夏井:確かに量を増やすという事は全体に通じて大事な事だと思います。続いて、漢字はどう勉強したらよいですか?
長島:例えば私がサピックスで講師をしていた時に提案していた方法をお伝えさせて頂きます。
サピックスは冊子の後ろの方にテストのように漢字の問題が並んでいます。例えばサピックスの小5であれば月水金で授業がありますので、火木土が漢字の勉強をする日にします。
いずれも、テストになっている部分を何も見ないで書きます。書いて、間違えた漢字を5回ずつ練習します。
それが火曜日の1回目だとした場合、そこでしっかり集中して5回間違えたものを書けば、木曜日に同じ確認をした時に、繰り返し勉強する量が減ると思います。土曜日にまたやるのであれば、もっと減っていって勉強は楽になります。
週に3回勉強をする日を作り、間違えた漢字を書き直すという勉強をして欲しいという事になります。
2回目・3回目を軽くするコツ(1回目の集中)
それで、なるべく2回目、3回目が楽になるように1回目に気合を入れて勉強しよう、という提案をよくしておりました。ただ、それぞれの方によってアレンジして頂いていいと思います。
得意/苦手でのアレンジ(全範囲/間違い中心)
ある程度漢字が得意な方であれば、1回目に勉強した時に正解したものはクリアしたものとみなして、2回目以降は間違えたものだけを再度テストし、間違えた場合は5回ずつ書くという形でもいいと思います。
なかなか覚えきれておらず、さっき勉強したからたまたま合っていたというような漢字が苦手なお子さんは、忘れる事もありますので、毎回最初から最後までテストして、間違えたものは5回ずつ練習する形がよいと思います。
毎回まっさらな状態で最初から最後までテストして、間違えたものは5回ずつ練習し、それを3回繰り返すというように、状況に合わせて変えて頂ければと思います。
漢字学習で気をつけたいこと
- 見るだけ、読むだけではなく、見ないで書く
- 正解した漢字と間違えた漢字を分ける
- 間違えた漢字はその日のうちに書き直す
- 翌日以降にもう一度テストする
国語の復習とは何か(家庭での最低ライン)
本来はノートで「答えに至る流れ」を再現する
夏井:よく授業を受けると、授業の復習をきちんとしましょうという指導をよくされると思うんですが、そもそも国語における授業の復習は一体なんですか?
長島:やって欲しいお勉強は、講師側の意図としてはこうだと思います。ノートをもう1回見て、どういう流れでこれが答えになったのかという確認をして欲しいというのが講師側の意図のはずです。
ただ、さっきもちらっと申しましたが、その勉強が出来る方はもう国語が得意な方だと思います。
難しい場合は記述の模範解答を書き写す
そうであるならば、ちゃんと言われた事をやっていないと塾との喧嘩にもなってしまう恐れがありますから、私が提案したいのは、塾とも喧嘩にならなくて、且つ学習効果がある営みとして、記述の問題の模範解答をノートに書き写すという勉強です。
もちろん、なぜそれが答えになるのかという確認も必要です。ただ、記述はこういうふうに書くものなんだというのを手に覚えさせる勉強も必要です。
その営みをやって頂けば、塾側にもちゃんと復習しましたと言えますし、学習効果もちゃんとあります。それは本当に必要な事だと思いますので、是非取り組んで欲しいなと思っております。
記述答案の添削をどう読めば改善につながるかは、添削の読み方が分からない家庭向けガイド 記述答案を“改善の材料”に変える方法も参考にしてください。
模範解答を書き写すときに見ること
- 主語と述語が分かる文になっているか
- 本文の根拠が答案に入っているか
- 理由を聞かれている問題で、理由として答えられているか
- 心情を聞かれている問題で、出来事だけでなく気持ちまで入っているか
- 自分の答案と模範解答で、足りない要素がどこかを確認する
家庭で抱え込みすぎないために(親の役割分担)
国語の家庭学習では、保護者がすべてを教えようとすると負担が大きくなります。特に読解や記述は、答えを教えるよりも、学習量と復習の場を作ることが大切です。
家庭では、読解を週に何本解くか、漢字をいつテストするか、記述の模範解答を書き写したかを確認するだけでも、学習は安定しやすくなります。
なお、「家庭で国語を教える」そのものが難しくなりやすい理由と、無理なく役割分担する考え方は、家庭で国語を教えるのが“極めて難しい”理由で整理しています。
まとめ:1週間の回し方(読解量×漢字×記述の復習)
- 読解:授業の復習だけにせず、週に大問2本を目安に新しい問題を読む
- 漢字:週3回テストし、間違えた漢字を5回ずつ練習する
- 記述:模範解答を書き写し、答案の書き方を体に覚えさせる
- 保護者の役割:解き方をすべて教えるより、学習の実行状況を確認する
中学受験国語の家庭学習では、読解量、漢字、記述復習を別々に考えすぎないことが大切です。文章を読み、漢字を確認し、記述の書き方を手で覚える。この繰り返しによって、授業で聞いた内容を家庭学習の中で使えるようにしていきます。



