国語記述の書き方|本文の言葉で書く基本ルール

この記事は、国語の記述問題で「何を書けばよいか分からない」「本文のどこを使えばよいか判断できない」と悩んでいる中学受験生と、その答案を家庭で確認したい保護者の方に向けた解説です。

国語の記述問題は、自分の言葉で一から作文するものではありません。基本は、設問が求めている内容を確認し、本文から必要な言葉を拾い、答えとして伝わる順番で一文にまとめることです。

本文をそのまま写せばよいとは限りません。主語や指示語だけを直す場合や、比喩や具体例を別の表現に言い換える場合もあります。この記事では、その判断の違いも具体例とともに説明します。

動画で先に要点を確認する場合はこちら

文章を読む前に全体像をつかみたい場合は、以下の動画でも記述答案の基本を確認できます。

  • 記述答案を自由作文にしない考え方
  • 本文から必要な言葉を拾う方法
  • 拾った言葉を設問に合う形にまとめる方法

国語の記述問題で本文から材料を選び答案にまとめる流れのイメージ

国語の記述問題は、本文の材料を選んで一文にまとめる

記述問題で最初に行うのは、うまい表現を考えることではありません。まず、設問が何を求めているかを確認し、本文中から答えの材料を探します

記述が苦手なお子さんは、次のように考えがちです。

  • 自分なりの言葉にきれいに言い換えなければならない
  • 本文にはない表現を一から考えなければならない
  • 作文が得意でなければ記述問題は解けない

しかし、記述の基本は次の考え方です。

記述=本文の言葉を拾い、設問に合う形に組み立てる

作文のように自由に内容を考えるのではなく、本文中にある出来事、理由、筆者の主張、対比、人物の行動などを材料にします。

記述問題全体の考え方や、説明問題と心情問題の違いから確認したい場合は、記述力とは何か|説明問題と心情問題の基本を確認するも参考にしてください。

物語文の心情も、理由や背景は本文から探す

物語文で登場人物の気持ちを答える問題では、「悔しい」「安心した」「不安になった」などの心情語が本文に直接書かれていないことがあります。その場合は、人物の行動や前後の出来事を根拠に、気持ちを表す言葉を補います。

ただし、その気持ちに至った理由まで自由に考えるわけではありません。次のような情報を本文から探します。

  • 気持ちが変化するきっかけとなった出来事
  • 登場人物が置かれている状況
  • 行動、表情、会話
  • 気持ちの変化を示す前後の記述

心情問題でも、心情を表す言葉は必要に応じて補い、その根拠や背景は本文から持ってくるのが基本です。

説明文では主張・理由・対比・言い換えを探す

説明文の記述では、筆者の主張、理由、具体例、対比、言い換えなどを本文から探します。

設問が求めている内容を確認したうえで、傍線部の前後だけでなく、指示語・接続語・繰り返し使われている言葉の周辺も確認します。

材料が複数ある場合は、設問に合う順番に並べ、主語や文末を調整して答案にします。

説明文で理由や筆者の主張を見つける段階から確認したい場合は、中学受験国語の説明文対策|理由・線引き・言い換えの読み方入門をご覧ください。

本文のどこを使うか判断する六つの確認ポイント

本文のどこを使うか迷ったときは、いきなり文章全体から探すのではなく、設問の条件から候補を絞ります。

1.設問の疑問語から、答える内容を決める

まず、設問の「なぜ」「どのような気持ち」「どういうこと」「どのような人物」などに注目します。

  • 「なぜですか」なら理由
  • 「どのような気持ちですか」なら心情
  • 「どういうことですか」なら傍線部の内容説明
  • 「どのような人物ですか」なら行動から分かる人物像
  • 「どのような共通点がありますか」なら複数例に共通する内容

本文中に使えそうな言葉があっても、設問の中心に答えていなければ答案にはなりません。

2.文末や個数などの指定を確認する

設問に「理由が分かるように」「気持ちを答えなさい」「二つ挙げなさい」などの指定がある場合は、答案でもその条件を満たす必要があります。

文末が指定されている問題では、先に答案の終わり方を決めておくと、必要な材料を選びやすくなります。

3.傍線部の前後から直接関係する内容を探す

最初は傍線部の直前と直後を確認します。特に、次のような箇所は材料になりやすい部分です。

  • 出来事の原因やきっかけ
  • 人物の気持ちが変化した直前の出来事
  • 筆者の主張を説明している文
  • 同じ内容を別の表現で説明している文

傍線部の前後だけで足りない場合は、段落全体や、それ以前に示された出来事まで範囲を広げます。

4.接続語や対比表現を手掛かりにする

「しかし」「一方」「だから」「つまり」「なぜなら」などの言葉は、文同士の関係を示します。

  • 「だから」の前には理由があることが多い
  • 「しかし」「一方」の前後には対比がある
  • 「つまり」の後には、それまでの内容をまとめた表現がある
  • 「なぜなら」の後には理由が続く

接続語だけで答えを決めることはできませんが、材料の候補を絞る手掛かりになります。

5.指示語が示す内容を確認する

「それ」「このこと」「そのような考え」などが傍線部や設問に含まれている場合は、指示語の前に戻り、何を示しているか確認します。

指示語が示す具体的な内容そのものが、記述答案の中心になることもあります。

6.必要な材料と補助的な材料を分ける

使えそうな箇所を見つけたら、次のように分けます。

  • 中心となる材料:設問に直接答える内容
  • 必要に応じて加える材料:理由、背景、対比など
  • 省ける材料:設問に直接関係しない具体例や細部

字数が短い場合は中心となる材料を優先し、字数に余裕がある場合は理由や背景を加えます。

本文をそのまま使う・少し直す・言い換えるの違い

本文から材料を見つけた後は、その表現をどのように答案へ入れるか判断します。

すべてをそのまま写すのでも、すべてを自分の言葉に直すのでもありません。本文の表現が、答案だけを読んでも意味を伝えられるかを確認します。

状況 使い方 確認すること 短い例
本文の言葉をそのまま使う 理由、出来事、筆者の主張などを答案に入れる 設問に直接関係し、答案だけでも意味が通じるか 「毎日練習を続けていた」
本文の言葉を少し直す 主語の補充、指示語の具体化、文末や時制の変更を行う 本文の意味を変えていないか 「それ」を「練習を続けたこと」に直す
本文の表現を言い換える 比喩の意味を明確にする、複数例の共通点をまとめる、心情語を補う 前後の出来事や本文全体に根拠があるか 「胸がすっとした」を「安心した」に直す

理由や出来事が、そのままでも意味を伝えられる場合は、無理に言い換える必要はありません。

主語が省略されている場合や、指示語だけでは内容が分からない場合は、本文の意味を変えない範囲で修正します。具体例は、答案だけを読んでも意味が通じるように表現を調整するで説明します。

比喩の意味を明確にする場合や、複数の具体例をまとめる場合は言い換えが必要です。具体例は、本文の表現を言い換える必要がある二つの場合で確認できます。

物語文で記述答案を作る具体例

短い例を使って、本文から材料を拾い、完成答案にするまでの流れを確認します。

以下は書き方を説明するための練習例です。実際の入試問題では、設問や採点基準に合わせて必要な内容を判断してください。

問題文の例

健太は、発表会に向けて毎日練習を続けていた。しかし、本番では途中で演奏を間違えてしまった。演奏後、先生から「最後まで落ち着いて弾けていたよ」と声をかけられると、健太はうつむいていた顔を上げ、小さく笑った。

設問

先生に声をかけられたときの健太の気持ちを、理由を含めて説明しなさい。

1.設問の中心となる答えを確認する

この設問で答えるべき中心は、健太の気持ちです。

答案の文末には、「安心した気持ち」「救われたような気持ち」など、本文の根拠に合う心情を置くことが考えられます。

また、「理由を含めて」と指定されているため、心情だけでなく、その気持ちになった理由も必要です。

2.本文から理由と根拠を拾う

本文から使えそうな材料を分けると、次のようになります。

  • 毎日練習を続けていた
  • 本番で演奏を間違えた
  • 先生から、最後まで落ち着いて弾けていたと認められた
  • うつむいていた顔を上げ、小さく笑った

すべてを答案に入れる必要はありません。設問は「先生に声をかけられたとき」の気持ちを尋ねているため、特に重要なのは次の二つです。

  • 演奏を間違えて落ち込んでいたこと
  • 先生に演奏を認められたこと

「顔を上げ、小さく笑った」という行動は、健太の心情を判断する根拠になります。ただし、答案の字数が短い場合は、行動をそのまま入れるより、その行動から読み取れる心情を書く方が設問に答えやすくなります。

3.理由から気持ちへつなぐ

理由や背景を先に置き、中心となる気持ちを最後に置くと、設問への答えが伝わりやすくなります。

演奏を間違えて落ち込んでいたが、先生に最後まで落ち着いて弾けていたと認められたので、少し安心した気持ち。

4.完成答案を確認する

「少し安心した」は本文に直接書かれていませんが、その根拠となる出来事、先生の言葉、健太の行動は本文から拾っています。

これは完成答案の一例です。「ほっとした気持ち」「救われたような気持ち」など、本文中の行動や出来事に合う別の心情表現が認められる場合もあります。

模範解答と一字一句同じにすることより、設問に答えているか、心情の根拠が本文にあるかを確認することが大切です。

5.得点につながりにくい答案を確認する

本文中の出来事が正しくても、設問の中心に答えていなければ十分ではありません。出来事を理由として使い、最後に尋ねられた内容を示します。

説明文で記述答案を作る具体例

説明文でも、設問の中心を確認し、本文中の理由や対比を選んで一文にまとめます。

以下も、答案の作り方を説明するための練習例です。

問題文の例

便利な道具を使えば、短い時間で答えにたどり着くことができる。しかし、答えだけをすぐに得ると、なぜそうなるのかを自分で考える機会を失うことがある。一方、手間のかかる作業では、途中で失敗しながら方法を工夫するため、考え方への理解が深まる。だから、学びでは効率だけでなく、自分で試行錯誤する時間も大切なのである。

設問

筆者が、学びでは効率だけを求めるべきではないと考えるのはなぜですか。

1.設問が求めている内容を確認する

「なぜですか」と尋ねられているため、答案では筆者がそのように考える理由を示します。

設問中の「効率だけを求めるべきではない」という表現を繰り返すだけでは、理由を答えたことにはなりません。

2.対比されている内容を探す

本文では、次の二つが対比されています。

  • 答えだけをすぐに得ると、自分で考える機会を失うことがある
  • 失敗しながら方法を工夫すると、考え方への理解が深まる

この二つは、筆者の主張を支える理由になっています。

3.必要な材料を一文につなぐ

「一方」という対比の関係を答案でも分かるようにすると、筆者の考えが伝わりやすくなります。

答えだけをすぐに得ると、なぜそうなるのかを考える機会を失う一方、失敗しながら方法を工夫する過程で、考え方への理解が深まるから。

4.完成答案を確認する

本文で対比されている二つの内容を使い、筆者が効率だけを求めるべきではないと考える理由を説明しています。

5.説明が限定的な答案と比べる

どこまで書く必要があるかは、設問の条件、字数、採点基準によって異なります。

本文で明確に対比されている内容や、筆者の結論を直接支えている内容が複数ある場合は、それぞれが答案に必要かを確認してください。

本文から拾った要素を一文にまとめる三つのコツ

1.同じ内容を説明するときは「~という~」でつなぐ

AがBの内容を具体的に説明している場合は、次の形でつなげられます。

AというB

  • 努力が認められたという喜び
  • 友達に信じてもらえなかったという悲しさ
  • 自分の考えを伝えるという目的

「という」を使うと、本文から拾った具体的な内容と、設問に対する中心的な答えを結び付けやすくなります。

2.理由は「~から」「~ので」「~ため」でつなぐ

設問が理由を求めている場合や、気持ちの根拠を説明する場合は、次のような接続表現を使えます。

  • ~から
  • ~ので
  • ~ため

たとえば、「努力を続けた」「その努力を認められた」という材料は、次のようにまとめられます。

努力を続けてきたことを認められたので、うれしく思った。

接続表現を入れるだけでなく、理由と結論の関係が正しくつながっているかも確認します。

3.設問に対する中心的な答えを文末で示す

設問による指定がない場合は、尋ねられている内容を文末に置くと、答えの中心が伝わりやすくなります。

設問の種類 設問の例 答案の文末例
理由 なぜですか ~から。/~ため。
気持ち どのような気持ちですか ~という気持ち。
内容説明 どういうことですか ~ということ。
人物像 どのような人物ですか ~する人物。
共通点 どのような共通点がありますか いずれも~という点。

問題によって文末の指定がある場合は、その指定を優先してください。

答案だけを読んでも意味が通じるように表現を調整する

本文から必要な箇所をそのまま並べるだけでは、不自然な文章になることがあります。

答案にするときは、本文の意味を変えない範囲で、主語、指示語、文末、時制などを調整します。

主語が省略されている場合

本文では前後の文脈から人物が分かるため、主語が省略されることがあります。

答案だけを読んでも意味が通じるように、必要であれば人物名や「筆者は」などを補います。

ただし、設問ですでに主語が明確になっている場合や、字数が短い場合は、省略しても意味が通じるかを確認します。

指示語が示す内容を補う

本文中の「それ」「このこと」などをそのまま答案に使うと、何を示しているのか分からなくなることがあります。

その場合は、指示語が示す具体的な内容に置き換えます。

本文の例

美咲は、毎朝早く起きて花壇の水やりを続けていた。それを知った先生は、美咲をほめた。

指示語を残した答案

それを知った先生にほめられたから。

指示語を具体的な内容に直した答案

毎朝早く起きて花壇の水やりを続けていたことを先生にほめられたから。

文末と時制を設問に合わせる

本文が「~と感じたのだった」となっていても、設問が「どのような気持ちですか」と尋ねている場合は、「~という気持ち」の形に変更できます。

また、本文中の出来事が過去形で書かれていても、人物像や筆者の考えを説明する答案では、設問に合わせて現在形に調整する場合があります。

本文の意味を変えずに変更できるのは、主に次の部分です。

  • 主語
  • 指示語が示す内容
  • 接続表現
  • 文末表現
  • 時制

字数制限に合わせて答案を調整する方法

字数が足りない場合

表現を飾る前に、設問に必要な内容が不足していないかを確認します。

  • 気持ちや行動の理由
  • 出来事が起きる前の状況
  • 対比されている内容
  • 指示語が示している具体的な内容

たとえば、「安心した気持ち」だけでは短く、理由も求められている場合は、「先生に努力を認められたので」という内容を加えます。

字数を超える場合

次の部分に、短くできる箇所がないか確認します。

  1. 同じ内容を繰り返している部分
  2. 設問に直接関係しない背景説明
  3. なくても意味が変わらない修飾語
  4. 具体例のうち、中心ではないもの

中心となる理由や結論を残しながら、重複や補助的な説明を削ることが大切です。

同じ内容を字数に合わせて調整する例

物語文の健太の例を使って、残す内容と加える内容の違いを確認します。

字数の条件 答案例 残している内容
短い指定の場合 先生に演奏を認められ、安心した気持ち。 心情と直接の理由
中程度の指定の場合 演奏を間違えて落ち込んでいたが、先生に演奏を認められ、安心した気持ち。 直前の心情、きっかけ、変化後の心情
長めの指定の場合 毎日練習していたのに本番で演奏を間違えて落ち込んでいたが、先生に最後まで落ち着いて弾けていたと認められ、少し安心した気持ち。 背景、失敗、先生の言葉、変化後の心情

字数が増えたからといって、同じ意味の修飾語を増やす必要はありません。設問に関係する背景や理由を順に加えます。

反対に字数を削る場合は、中心となる心情や理由を残し、細かな背景から省きます。

何字なら何要素入れるか

必要な要素数は、字数だけでは決まりません。問題や採点基準によって異なるため、「何字なら必ず何要素」と一律に判断することはできません。

次のような設問の条件を確認します。

  • 「理由を含めて」と指定されているか
  • 「二つ挙げて」と指定されているか
  • 傍線部に複数の内容が含まれているか
  • 指定された文末表現があるか

設問に複数の条件が示されている場合は、答案でもそれぞれの条件に対応できているかを確認するのが基本です。

本文の表現を言い換える必要がある二つの場合

本文の言葉を使うことが基本ですが、そのまま答案に入れると意味が伝わりにくい表現もあります。

代表的なのは次の二つです。

  • 比喩表現を、意味の分かる一般的な表現に直す場合
  • 複数の具体例を、共通点が伝わる表現にまとめる場合

必要のない箇所まで無理に言い換える必要はありません。本文の表現だけでは設問への答えが伝わりにくい場合に、必要な範囲で言い換えます。

場合1:比喩表現の意味を明確にする

比喩は人物の様子や気持ちを印象的に表しますが、そのまま答案に入れると意味が曖昧になることがあります。

  • 「心が暗くなった」から「不安になった」「落ち込んだ」へ
  • 「胸がすっとした」から「安心した」「気持ちが軽くなった」へ
  • 「頭の中が真っ白になった」から「驚いて何も考えられなくなった」へ

どの言葉に直すかは、比喩だけで決めず、前後の出来事や人物の行動も確認して判断します。

本文の例

結果を知らせる封筒を開くまで、翔太の胸には重い石が乗っているようだった。合格の文字を見つけると、翔太は大きく息を吐いた。

比喩をそのまま使った答案

胸に重い石が乗っていたが、大きく息を吐いた気持ち。

前後の行動から意味を明確にした答案

結果が分からず不安だったが、合格を知って安心した気持ち。

「不安」「安心」という心情語は本文に直接書かれていませんが、封筒を開く前後の比喩や行動が根拠になっています。

場合2:複数の具体例をまとめて表現する

本文に複数の具体例が並び、設問がそれらに共通する特徴を尋ねている場合は、具体例を一つずつ並べるのではなく、共通点を表す言葉にまとめます。

本文の例

地域の人が登下校を見守り、商店の人が困っている子どもに声をかけ、近所の住民が公園を掃除している。

設問の例

この地域にはどのような特徴がありますか。

抽象化とは、曖昧な言葉へ変えることではありません。本文に並ぶ具体例の共通点を、設問に合う言葉でまとめることです。

言い換えが必要になる場面は、学校、問題形式、採点基準によって異なります。まず本文の表現を使えるかを確認し、そのままでは意味が伝わりにくい場合だけ言い換えてください。

家庭で記述答案を確認するときのチェック項目

保護者が家庭で答案を見る場合は、模範解答と一字一句同じかどうかだけで判断する必要はありません。

まず、次の点を確認してください。

  • 設問で尋ねられた内容に答えているか
  • 理由や根拠が本文にあるか
  • 本文にない推測を加えていないか
  • 設問で指定された条件を含んでいるか
  • 必要な材料が複数求められていないか
  • 主語と述語が対応しているか
  • 指示語だけが残り、内容が分かりにくくなっていないか
  • 同じ内容を繰り返していないか

模範解答と表現が違う場合の確認例

たとえば、模範解答が次の表現だったとします。

お子さんの答案が次の表現であれば、使っている心情語は異なりますが、理由と心情の方向は近いと考えられます。

一方、次の答案は本文中の根拠から離れています。

本文には、先生が「やさしい人物であること」や「励ますことを目的に声をかけたこと」までは書かれていません。

家庭で確認するときは、使われている言葉が模範解答と同じかではなく、その表現を支える根拠が本文中にあるかを見ます。

必要な内容が入っている答案は、模範解答と表現が異なっていても得点につながる場合があります。一方、採点基準が公開されていない問題では、家庭だけで正確な配点を判断するのが難しいこともあります。

答案の部分点や家庭での自己採点について詳しく確認したい場合は、記述模試の自己採点方法|国語の部分点と採点基準を確認するコツをご覧ください。

国語の記述問題でよくある質問

本文の言葉はそのまま写してもよいですか

設問に直接関係し、答案だけでも意味が通じる表現であれば、そのまま使えます。無理に別の言葉へ言い換える必要はありません。

主語が省略されている場合や、指示語だけでは内容が分からない場合は、本文をそのまま使う・少し直す・言い換えるの違いを確認してください。

心情語が本文に書かれていない場合はどう書きますか

人物の行動、表情、会話、前後の出来事を根拠に、本文の状況に合う心情語を補います。

心情語だけを自由に考えるのではなく、その気持ちになった理由は本文から拾います。具体的な流れは、物語文で記述答案を作る具体例で確認できます。

模範解答と違う表現でも得点になりますか

設問に答え、必要な材料を含み、本文中に根拠がある表現であれば、模範解答と一字一句同じでなくても得点につながる場合があります。

ただし、実際の配点や許容される表現は問題ごとに異なります。家庭での確認方法は、家庭で記述答案を確認するときのチェック項目をご覧ください。

どこまで言い換えてよいですか

比喩の意味を明確にする場合、複数の具体例を共通する表現にまとめる場合、本文にない心情語を根拠に基づいて補う場合などは、言い換えが必要になることがあります。

本文にない理由や人物像まで加えないようにしてください。詳しくは、本文の表現を言い換える必要がある二つの場合で説明しています。

字数制限は上限まで書く必要がありますか

大切なのは、指定された字数の範囲や目安を確認し、必要な内容を過不足なく入れることです。字数を埋めるためだけに、同じ内容や設問に関係しない説明を加える必要はありません。

  • 「40字以内」では、40字を超えないようにします。
  • 「30字以上40字以内」では、示された範囲に収めます。
  • 「40字程度」では、40字を目安にしつつ、学校や問題の指示を優先します。
  • 解答欄だけがあり字数指定がない場合は、欄の大きさも参考にしながら、設問に必要な内容を書きます。

指定の解釈は学校や問題によって異なる場合があります。答案の増減方法は、字数制限に合わせて答案を調整する方法で確認できます。

複数箇所の言葉をつなぐ順番はどう決めますか

基本は、理由や背景を先に置き、設問に対する中心的な答えを後に置きます。説明文の理由問題では、本文中の因果関係や対比の順番を保つと伝わりやすくなります。

設問の文末指定がある場合は、先に答案の終わり方を決めてから材料を並べてください。

まとめ:本文から材料を選び、設問に合う形で書く

国語の記述問題では、自分の言葉で一から作文するのではなく、本文から必要な材料を探して組み立てることが基本です。

  • 設問の疑問語と文末指定を確認する
  • 傍線部の前後、接続語、対比、指示語から候補を探す
  • 設問に直接答える材料と、理由や背景を分ける
  • 本文の言葉をそのまま使えるか確認する
  • 必要に応じて主語、指示語、文末、時制を調整する
  • 比喩や複数の具体例は、設問に合う表現へ言い換える
  • 理由や背景と、設問に対する中心的な答えをつなぐ
  • 字数が足りなければ不足している内容を確認する
  • 字数を超えたら重複や補助的な説明を削る

記述問題は、作文のセンスだけで決まるものではありません。

設問を確認し、本文から根拠を選び、必要な部分を調整して、答えの中心が伝わる一文にするという流れを繰り返すことで、答案の作り方は少しずつ安定していきます。

記述問題全体の考え方を確認したい場合

説明問題と心情問題の違いや、記述力をどのように捉えるかを確認したい場合は、次の記事をご覧ください。

記述力とは何か|説明問題と心情問題の基本を確認する

答案の部分点や自己採点の方法を知りたい場合

必要な内容は入っているのに得点が伸びない場合や、家庭でどこまで丸にしてよいか迷う場合は、採点基準の見方を確認してください。

記述模試の自己採点方法|国語の部分点と採点基準を確認するコツ

説明文から理由や言い換えを見つけられない場合

答案を書く前の段階で、本文のどこが理由なのか、どこが筆者の主張なのかを見つけられない場合は、説明文の読み方から確認する必要があります。

中学受験国語の説明文対策|理由・線引き・言い換えの読み方入門

自分の答案を個別に確認したい場合

一般的な採点の見方を学んでも、実際の答案では次のような判断が難しいことがあります。

  • 本文のどの言葉を使うべきだったか分からない
  • 不足している内容を自分では特定できない
  • 言い換えが必要か、本文のままでよいか判断できない
  • 同じ間違いを繰り返しているが、原因が分からない

読解と記述を扱う個別指導について、ほかの講座ページも確認する場合は、中学受験国語の完全1対1個別指導をご覧ください。

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