小6国語の過去問はいつから?──「読み負けない」ための時期別スタートプラン

小6国語/過去問スタートガイド
読み時間目安:10〜15分

「過去問は早く始めた方がいい?」「そもそも国語の過去問って、いつから・どのくらいやればいいの?」──
そんな小6国語の定番の悩みに対して、やみくもに早く始めて消耗することも、遅すぎて間に合わないことも避けるための時期別プランを整理しました。
志望校のタイプ別の目安や、過去問で見つかった弱点をふだんの勉強にどう戻すかまで解説します。

過去問は「たくさん解いた人が勝ち」ではなく
「正しいタイミングで、正しい量を、正しいやり方でこなした人が一番伸びる」教材です。
過去問演習の回し方(回数・順番・復習の考え方)の全体像はこちら:中学受験 国語の過去問は何回?繰り返しの効果と限界/類題演習との順番まで整理

1. 国語の過去問が「効く」タイミングとは

過去問は、「今の実力で戦ってみて、足りない部分をあぶり出すための教材」です。
そのため、あまりに早い時期に始めると、

  • 文章そのものが難しすぎて「読み負け」てしまう
  • 記述の書き方が分からず、白紙が多くて心が折れる
  • 「自分はダメだ」と感じて自信を失う

といったことが起こりがちです。
逆に、あまりに遅すぎると、

  • 学校ごとの出題傾向に慣れる時間が足りない
  • 弱点を補強する時間がなく、「知って終わり」になってしまう

大切なのは、「基礎がある程度できたタイミング」から実戦を始めることです。

「基礎がある程度できている」って、どのくらい?

  • 塾のテキストの標準レベルの問題なら、だいたい解き方が分かる
  • 記述も、40〜50字程度なら形は整う(満点でなくてOK)
  • 語彙や漢字で、あまりに大きな抜けがない

このあたりが一つの目安です。
「基礎の土台がゼロの状態」で過去問に突撃しないことが何より重要です。

ポイント
過去問は「基礎固め」の代わりではなく、基礎の上に「実戦経験」を積む教材
まずは小6の前半で、読解・語彙・記述の土台を作ることが前提になります。

2. 小6年間のざっくりスケジュールと過去問の位置づけ

ここでは、一般的な小6の一年間を
「春〜初夏」「夏〜秋」「直前期」の3つに分けて、国語の過去問をどのように位置づけるかを整理します。
(塾のカリキュラムや志望校によって時期は多少前後します)

春〜初夏(〜6月頃)

主な目的:基礎固め

国語の勉強の柱

  • 塾テキストの読み込み
  • 語彙・漢字の強化
  • 記述の「型」を身につける

過去問の扱い

  • 原則として本格的な過去問はまだやらない
  • 気になる学校の文章レベルを軽く眺める程度

夏〜秋(7〜10月頃)

主な目的:実戦の入口

国語の勉強の柱

  • 夏期講習での演習
  • 模試の復習
  • 志望校に近い形式の問題に慣れる

過去問の扱い

  • 第一志望・第二志望から順に「初回セット」を解き始める
  • この段階では年数よりも「丁寧な復習」を優先

直前期(11〜1月)

主な目的:仕上げ

国語の勉強の柱

  • 志望校別の対策
  • 弱点の「穴埋め」
  • 時間配分の最適化

過去問の扱い

  • 2周目・3周目で見るポイントを変える
  • 年ごとの癖をつかみつつ、「読み負けない」仕上げをする

時期 主な目的 国語の勉強の柱 過去問の扱い
春〜初夏(〜6月頃) 基礎固め
  • 塾テキストの読み込み
  • 語彙・漢字の強化
  • 記述の「型」を身につける
  • 原則として本格的な過去問はまだやらない
  • 気になる学校の文章レベルを軽く眺める程度
夏〜秋(7〜10月頃) 実戦の入口
  • 夏期講習での演習
  • 模試の復習
  • 志望校に近い形式の問題に慣れる
  • 第一志望・第二志望から順に「初回セット」を解き始める
  • この段階では年数よりも「丁寧な復習」を優先
直前期(11〜1月) 仕上げ
  • 志望校別の対策
  • 弱点の「穴埋め」
  • 時間配分の最適化
  • 2周目・3周目で見るポイントを変える
  • 年ごとの癖をつかみつつ、「読み負けない」仕上げをする

夏前にやるべきか?

「早く始めた方が安心だから」と、春〜初夏から本格的に過去問を回し始めるケースもありますが、

  • 文章の難しさに圧倒されてしまう
  • 記述がほぼ白紙になり、自己肯定感が下がる
  • 結局、「解きっぱなし」になってしまう

といったリスクが大きいため、多くの場合は夏以降のスタートで十分です。
それまでの時期は、塾テキストの良問や模試の復習で土台を固める方が、結果的に志望校対策の効きが良くなります。

直前期:2周目・3周目は「見るポイント」を変える

直前期に同じ年度の問題をもう一度解くとき、ただ「もう一回解き直す」だけではもったいないです。

  • 2周目:時間配分・設問の取り方の順番を意識して解く
  • 3周目:文章の構造・段落ごとの役割を意識して読む

このように、周ごとに意識ポイントを変えることで、
単なる「繰り返し」ではなく、読み方そのものの精度を高める練習にすることができます。

3. 学校タイプ別・過去問開始の目安

同じ「国語の過去問」といっても、学校によって問われ方や配点は大きく異なります
ここでは、ざっくりと
「記述重視校」「マーク・選択中心校」の2タイプに分けて、開始の目安を整理します。

記述重視校の場合

  • 開始目安:小6夏〜秋(7〜9月頃)
  • 理由:記述の量と質に慣れるには、ある程度まとまった時間が必要

記述重視校では、

  • 「何を」「どこまで」書くか
  • 文章のどこから根拠を取るか

といった点を学校ごとの「クセ」として体で覚えていくことが大切です。
そのため、やや早めの夏〜秋から、少しずつセットを解き始めると良いでしょう。

マーク・選択中心校の場合

  • 開始目安:小6秋〜直前期(9〜11月頃)
  • 理由:読解の基礎力があれば、形式そのものに慣れるまでの時間は比較的短い

マーク・選択中心の学校では、
「時間配分」「選択肢の切り方」「迷ったときの優先順位」がポイントになります。
過去問を通して、「この学校ではどの選択肢が罠になりやすいか」といった癖を把握していきましょう。

注意:
「うちの志望校は選択問題が多いから、過去問準備は遅くていい」
と油断していると、文章そのものの難しさに読み負けるケースがあります。
選択式であっても、読解の土台は春〜夏のうちにしっかり固めておきましょう。

4. 過去問の「量」と「質」──やり過ぎのリスクと復習の型

過去問についてよくある誤解は、
「たくさんやれば安心」「10年分×3周は最低ライン」といった考え方です。
しかし、国語においては「量だけ増やす」のは危険です。

過去問をやり過ぎるリスク

  • 解くばかりで、復習に十分な時間が取れない
  • 「解きっぱなし」が増え、何を学んだのか分からない
  • 文章の内容を覚えてしまい、本番と違う「作業」になってしまう

目安としては、第一志望校であれば、

  • 5〜10年分程度
  • 1年分を丁寧に解き・復習するサイクルを重視

という考え方が無理のないラインです(ほかの教科とのバランスも考える必要があります)。

「解きっぱなし」にならないための復習の型

国語の過去問で一番もったいないのは、解いて答え合わせをしただけで終わってしまうことです。
以下のような「復習の型」を決めておくと、毎回の過去問から得られるものが大きくなります。

ステップ やること ポイント
① 記録 得点・時間・感触をメモ 「なぜ点が取れた/取れなかったか」を一言で書く。
例:時間オーバー/記述で削り過ぎた/語彙で落とした 等
② 読み直し 文章だけをもう一度読む 答えを見たあとで、「こう読めば正解にたどり着けた」という視点で読み直す。
③ 記述の書き直し 模範解答を参考にリライト 「どの言葉を足すと伝わりやすくなるか」「どこを削るか」を意識して、2回目の答案を作る。
④ 弱点タグづけ 問題ごとに弱点を分類 例:【語彙】【接続語】【心情】【要約】【抜き出し】など、原因別に印をつける。
⑤ 次につなげる 普段の勉強に反映 「語彙で落とした→語いノートを毎日見る」
「心情問題で失点→似たタイプの問題を塾テキストからピックアップ」など、
必ず一つ行動に落とす。
コツ:
過去問一回分を解いたら、「解く:復習=1:1」くらいの時間配分を目標にしましょう。
量を増やすのは、そのペースに慣れてからで十分です。

5. 過去問で分かった弱点を普段の勉強に戻す方法

過去問の一番の価値は、「点数」ではなく「弱点がはっきり見えること」です。
ここでは、代表的な弱点別に、普段の勉強での戻し方を整理しておきます。

① 語彙・漢字が弱い場合

  • 間違えた語句・漢字をノートや単語カードに必ずストックする
  • 「意味+例文」をセットでメモし、毎日短時間で回す
  • 同じ語が別の年度・模試でも出ていないかチェックする

語彙は「一度覚えて終わり」ではなく、何度も出会うことで体に定着していきます

② 文法・接続語など「道具」が弱い場合

  • 間違えた設問を、「どの文法知識があれば解けたか」に分解する
  • 塾テキストや参考書の該当単元に必ず戻る
  • 短い例文で、自分でつくってみる練習をする

文法・接続語は、「道具箱」を増やすイメージで。
足りない道具を補ってから、再度過去問の類題に挑戦しましょう。

③ 記述で点が伸びない場合

  • 「何を書き忘れたか」をチェックする(人物・理由・状況など)
  • 模範解答を丸写しするのではなく、「自分の言葉+足りない要素」で書き直す
  • 40〜60字程度の記述を、毎日1〜2題だけでも続ける

記述は、「一気に劇的に伸びる」というよりも、積み重ねでじわじわ伸びる分野です。

④ 読解そのものが苦しい場合

  • 過去問だけでなく、塾テキストの標準レベルの文章を丁寧に読み直す
  • 段落ごとに「何が書いてあるか」を一言でメモする練習をする
  • 模試やテキストの似たタイプの文章で「読み方の再練習」をする

「読み負け」を防ぐには、過去問だけに頼らず、ふだんの読解の質を上げることが最優先です。

まとめ:
過去問はゴールではなく、「普段の勉強を軌道修正するための鏡」です。
解きっぱなしにせず、必ず「次の一手」に結びつけることで、
本番で「読み負けない国語」を仕上げていきましょう。

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