中学受験国語「説明文」の読み方|小4〜小6向け・筆者の主張をつかむ3つのステップ
中学受験 説明文のポイント
受験における説明文では、解法に基づいて答えを文中から見つけていくことが求められます。
説明文・論説文全体の読み方や線引きのコツをまとめて確認したい場合は、中学受験国語の説明文・論説文が苦手な小学生へ|点が取れる読み方と線引きのコツも参考にしてください。
たとえば、「〇〇を説明せよ」という問題があったとしましょう。説明するということは、イコールの内容を答えるということです。たとえば「優秀」という言葉を説明せよと言われたら、「優れているということ」と答えれば正解ですが、両者は同じ意味なのでイコールで結べます。このことから、「〇〇を説明せよ」と問われたら、〇〇とイコールの内容を文中から見つければ良いということになります。
では、どのようにイコールの内容を見つけるのでしょうか。代表的な手法を二つご紹介します。
一つめが三段論法です。たとえば、問題文の12行目に「Xとは〇〇である(①)」、20行目に「XはYという意味だ(②)」と書かれていたとしましょう。①より〇〇=X、②よりX=Yが成り立つことがわかります。すると、〇〇とXは同じものですから、X=YのXを〇〇に置き換えることができます。置き換えると、〇〇=Yとなります。以上より、〇〇とイコールなのはXとYですから、この二点を答えに盛り込めば良いと判断できます。〇〇=X、X=Y、よって〇〇=Y。このような考え方が三段論法です。
この手法を答案に落とす際の読む順番や時間配分まで含めて整理したい場合は、中学受験国語 説明文の解き方|読む順番・時間配分・飛ばす/部分点|模試で時間が足りない対策もあわせてご覧ください。

二つめがブロック分けです。傍線部⑴「そういう日本が、いま、新たな半身だけの巨人に追い抜かれようとしている」を説明せよという問題が、とある学校の入試で出題されました。傍線部がこれだけ長いと、イコールになるところはなかなかありません。そういう時は「そういう日本が」をX、「いま、新たな半身だけの巨人に」をY、「追い抜かれようとしている」をZと置きます。まずXですが、傍線部の直前に注目するとX=「GDPが右肩下がりの日本が」なのだと分かります。また、傍線部の3行ほど前に新たな半身だけの巨人とは中国であると書かれていました。ですから、Y=「いま、中国に」となります。Zは「抜かれつつある」という内容です。これで傍線部⑴=「GDPが右肩下がりの日本が、いま、中国に抜かれつつある」だと分かりました。このように、傍線部を分解し、それぞれとイコールの内容を考え、それらをつなぐことでイコールの内容を把握する方法もあります。そして、この手法をブロック分けと呼びます。
ブロック分けがうまくいかない子には、どこで読みが止まっているか(前提知識・抽象語・指示語など)を見立てて介入する必要があります。オンラインでの具体的な指導アプローチは、説明文の読み方が分からない子へのオンライン指導アプローチで整理しています。

今回ご紹介した三段論法やブロック分けは特定の文章でのみ使えるという類のものではありません。どのような文章でも使える普遍的な手法です。また、入試では如何なる文章が題材となるか分かりません。以上のことから、普遍的な手法の獲得が説明文の得点力を高める唯一の方法だと言えるでしょう。
「説明せよ」は何を書けと言っているのか(出題の言い回し別)
- 「Aを説明せよ」:A=?(本文中の言い換え・具体化・因果のセット)
- 「傍線部を説明せよ」:傍線部を分けて、各部分=?を集め、ひと続きの文にする
- 「どういうことか」:抽象→具体、または理由→結果の形で補う(本文の表現を優先)
- 「なぜか」:原因(前)→結果(後)を本文からそろえる
説明問題は「自由に言い換える」問題ではなく、本文の中にある同じ内容を、設問の形に合わせて並べ直す問題です。
答案にしやすい“文の骨格”3パターン(短文〜2行)
① 定義(〜とは)
- 「Aとは、(本文の言い換え)ということだ。」
- 「Aとは、(具体例・中身)を指す。」
② 理由(なぜ)
- 「Aなのは、(原因)ためだ。」
- 「Aなのは、(原因)ので、(結果)からだ。」
③ 内容(傍線部が長い)
- 「(主語)について、(要素1)で、さらに(要素2)である、ということだ。」
ポイント:骨格は短く、肉付け(要素)は本文語を残して入れる。本文にない言葉で“きれいにまとめる”ほど減点されやすくなります。
10分でできるミニ練習(説明問題だけ伸ばす)
練習1:同義探しの下準備(1問1分)
- 設問の中心語(説明される語)に下線を引く
- 本文から「言い換えっぽい合図」を探す(例:つまり/言い換えると/すなわち/たとえば)
- 見つけた一文を、答案用に短く切り出す(助詞や語尾を整えるのは最後)
練習2:要素抜け防止(1問3分)
- 答案に入れた本文語を2〜3個丸で囲む
- 囲んだ語が、本文のどの一文に戻るかを指で示す
- 戻れない語があったら、本文語に差し替える
練習3:ブロック分解(傍線部が長いとき・1問5分)
- 傍線部を「主語/述語/修飾」に分ける(3〜5個)
- それぞれについて、直前直後から言い換えを拾う
- 拾った内容を、1文に戻してつなぐ
よくある誤答と直し方(その場で点が戻る)
誤り1:傍線部の言葉を別の言葉に置き換えただけ
- 直し方:置き換えた語が本文にあるか確認。ないなら本文語に戻し、理由や中身(要素)を足す。
誤り2:要素が1つしか入っていない
- 直し方:本文から「もう1要素」拾う。多くは直前直後にある(原因側/具体例側)。
誤り3:設問の条件を外す(理由なのに内容だけ/内容なのに理由だけ)
- 直し方:「理由」「内容」「具体例」どれを求めているかを設問語で決め、答案の骨格を合わせる。
抜き出し問題と「説明せよ」は何が違いますか
抜き出しは「本文の一部をそのまま取る」問題です。
一方で「説明せよ」は、本文中の同じ内容を集めて、設問に合う文としてつなぎ直す問題です(本文語は残す)。
字数があるときは、どれくらい要素を入れればいいですか
目安は「要素2〜3個+つなぎ」を先に確保し、余った字数で補足(具体例・理由側)を足します。
字数が短いほど、骨格を先に決めて本文語を落とし込みます。
本文に“言い換えの合図”が見当たりません
合図語がなくても、直前直後に「具体例」や「言葉の説明」が置かれることが多いです。
傍線部の中で中心になる語を1つ決め、その語の説明を本文から探してください。
「説明せよ」で点を落とす典型パターン
- 本文にない言葉で説明してしまう
- 一部だけ合っている要素を書いて終わる
- 傍線部をそのまま言い換えただけで理由や中身が足りない
これらは理解不足ではなく、イコールの集め方と並べ方が曖昧なことが原因です。
答案にまとめるときの基本フォーマット
イコールで集めた内容は、次の順でまとめると減点されにくくなります。
- 傍線部の中心語(主語)を明確にする
- 本文中のイコール要素を漏れなく並べる
- 設問に合わせて語尾を「〜こと」「〜ため」などに整える
三段論法とブロック分けの使い分け目安
- 短い傍線部・定義説明:三段論法
- 長い傍線部・比喩や抽象表現:ブロック分け
まずどちらで処理するかを決めることで、探す範囲が一気に狭まります。
家庭学習での練習方法(10〜15分)
- 説明せよ問題だけを抜き出す
- 答えを書く前に「〇〇=?」を必ずメモする
- 正解後、本文のどこを使ったかを線で確認する
この作業を繰り返すことで、イコール探しが自動化されていきます。
よくある質問
イコールが見つからない場合はどうすればいいですか?
傍線部を分解し、主語・述語・修飾語ごとに探してください。
それでも見つからない場合は、直前直後の具体例や言い換え表現を確認します。
自分の答えが合っているか判断できません
本文中の表現に戻せるかどうかが判断基準です。
本文に戻れない言葉は、原則として減点対象になります。
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