国語の偏差値を上げる方法|語彙・読解・解き方で伸ばす
中学受験の国語で偏差値を上げたいとき、問題量を増やすだけでは成果につながりにくいことがあります。文章を読む前の語彙、本文中の主語述語・指示語・接続語、選択肢や記述の答え方を分けて見直すことが大切です。
このページでは、国語の偏差値を上げるために確認したい学習ポイントを、語彙・読解・テスト本番での解き方・家庭学習での見直し方に分けて紹介します。読書はしているのに点数が伸びない、選択肢で最後まで判断に時間がかかる、記述が空欄になりやすい、時間内に解き終わらないというご家庭に向けた内容です。
この記事は、主に中学受験を目指す小学生の国語学習を想定しています。ただし、語彙を増やすこと、主語述語や指示語を確認すること、本文を根拠に答えることは、中1や中学生の国語学習にも共通する大切な考え方です。
「そもそも国語が苦手で、何から見直すべきか」という原因から確認したい場合は、中学受験国語が苦手な原因と克服の全体像もあわせてご覧ください。選択肢で迷うことが多い場合は、物語文の選択問題で根拠を見つける考え方、時間内に解き終わらない場合は、国語の問題を時間内に解くための読み方と練習方法も参考になります。
国語の偏差値が上がらない原因を先に確認する
国語の偏差値を上げるには、まず「どこで点を落としているのか」を見ることが大切です。同じ点数でも、語彙でつまずいているのか、本文は読めているのに設問で外しているのか、時間配分が合っていないのかによって、家庭で取り組む内容は変わります。
次のような項目に当てはまるものがないか、テストや家庭学習の答案を見ながらチェックしてみましょう。
原因を分けずに問題量だけを増やすと、同じ間違いを繰り返してしまうことがあります。まずは答案を見て、語彙、読解、選択問題、記述、時間配分のどこに課題があるのかを分けて考えましょう。
中学受験における国語の偏差値をアップさせる方法

国語は「センス」や「読書量」だけで決まる科目ではありません。
- 語彙力(ことばの力)
- 文法・論理(読解の土台)
- テスト本番での解き方・時間の使い方
こうした要素を一つずつ積み上げていくことで、偏差値は少しずつ伸ばしやすくなります。
特に中学受験の国語では、本文を読めているつもりでも、設問の条件や選択肢の根拠を正しくつかめていないことがあります。日々の学習では、正解数だけでなく、どのように答えを選んだかまで振り返ることが重要です。
国語の力を伸ばすには、まず土台となる語彙と読解の力を固め、そのうえで選択問題、記述問題、時間配分、ミスの減らし方を見直していきましょう。
偏差値帯別に見直したい国語学習のポイント
国語の学習では、現在の偏差値帯によって優先したい内容が変わります。偏差値だけで判断する必要はありませんが、家庭学習の優先順位を考えるときの目安として確認してみてください。
どの偏差値帯でも共通して大切なのは、「なぜ正解したのか」「なぜ間違えたのか」を説明できるようにすることです。点数だけを見て一喜一憂するのではなく、答案の中身から次に取り組む課題を決めていきましょう。
学年によっても、意識したい内容は少し変わります。小4では語彙や音読、文章内容の理解を大切にし、小5では設問条件、選択肢、記述の基礎を意識します。小6では、過去問や実戦形式の演習を通して、時間配分や答案の精度を高めていくことが重要です。
国語力の土台をつくる:語彙力と文法

語彙力を向上させる
そもそも、分からない漢字や言葉が出てきたときに、そのままにしていませんか?
文章を読んだとき、漢字や言葉の意味が分かっていれば、内容理解で苦しむ場面は少なくなります。
- 分からない漢字・言葉がある → 前後から「なんとなく」推測して終わらせてしまう
- あいまいなままにする → 読解の精度が上がらず、記述や選択肢で判断が難しくなる原因になる
中学受験本番では、「なんとなく推測している時間」は多くありません。
文章の内容をきちんと理解するためにも、分からない言葉や読めない漢字は必ず確認しておくようにしましょう。
語彙力を上げるコツ
語彙力は、残念ながら一気に増えるものではありません。地道な積み重ねが必要です。
- 単語帳やノートを作り、つまずいた語・あいまいな語を集める
- ただひたすら書くのではなく、「パッと見て声に出して意味を言える」状態を目指す
- 通学時間やスキマ時間を活用し、短時間で繰り返しチェックする
このように、短時間で何度も見返すことで、効率よく語彙力を伸ばすことができます。
語彙ノートを作る場合は、ただ言葉を書き写すだけでなく、次のように「次に使える形」で残しておくと復習しやすくなります。
- 読めなかった漢字
- 意味を説明できなかった語
- 本文中で大事だった語
- 似た意味の言葉や反対の意味の言葉
- 短い例文
たとえば、言葉の意味を覚えるだけでなく、「どの場面で使われていたか」「本文の内容理解にどう関係していたか」まで確認すると、読解問題で使える語彙になっていきます。
語彙は、漢字問題だけでなく、物語文の心情理解や説明文の要旨把握にも関わります。言葉の意味が分かるほど、本文の流れを追いやすくなります。
文法をマスターして読解力を高める
中学入試で国語の偏差値を上げるには、語彙力に加えて、読解力を向上させることが不可欠です。
もちろん、たくさんの文章に触れることは大切です。しかし、文章量を増やすだけでは読解力の向上につながりにくいこともあります。
特に意識したいのは、次の3点です。
- 主語・述語の関係を正しくつかむ
- 指示語(これ・それ・あれ・どれ等)が何を指しているかをはっきりさせる
- 接続語(しかし・だから・ところが等)で文と文の関係を意識する
これらを意識して読むことで、難しい文章であっても筋道を追って答えを導くことができるようになります。
家庭学習では、問題を解いたあとに次のようなチェックを入れると、読解の土台を固めやすくなります。
- 一文が長い文章では、まず述語を見つけて「何がどうしたのか」を確認する
- 「それ」「このこと」などの指示語が出てきたら、何を指すのか本文に線を引く
- 「しかし」の後には、前の内容との対比や筆者の大事な考えがないか押さえる
- 「つまり」の後には、前の内容をまとめた表現がないか押さえる
こうしたチェックを毎回行うことで、文章をなんとなく読むのではなく、文と文の関係を追いながら読む習慣がつきます。
日々の演習から、主語述語・指示語・接続語を意識して文章を読む習慣をつけていきましょう。
主語・述語や品詞など、文法が読解にどう関わるのかを詳しく確認したい場合は、国語の文法を学ぶ意味と読解へのつながりも参考にしてください。
家庭学習で見直したい国語の勉強法
国語の家庭学習では、問題を解いて丸付けをするだけで終わらせないことが大切です。偏差値アップにつなげるには、正解したかどうかだけでなく、「なぜ間違えたのか」「次に同じ問題形式が出たらどう解くのか」まで振り返りましょう。
家庭学習で大切なのは、毎回すべてを完璧に直すことではありません。まずは、同じ種類のミスを繰り返していないかをチェックし、語彙、読解、選択肢、記述、時間配分のうち、優先して直す課題を一つずつ決めて取り組むことが大切です。
入試本番で得点力を上げる解き方のポイント
選択問題を取りきる力をつける
特に選択問題が多く出題される難関校では、次のような問題が出されることがあります。
- 一見どれも正しそうに見える紛らわしい選択肢が多い
- 消去法だけでは解けない問題が多数出題される
なんとなくで選ぶのではなく、「なぜその選択肢を選んだのか」を、根拠まで言える状態を目指しましょう。
本文のどの部分が根拠なのか、線を引きながら解く・あとで説明できるようにすると、得点力の向上につながります。
選択肢を見る前に、本文中の根拠を先に確認する意識も大切です。選択肢の表現に引っ張られず、本文に書かれている内容から答えを選ぶ練習を積みましょう。
選択問題では、選択肢全体を一度に判断しようとすると迷いやすくなります。次のような観点で、本文と選択肢を細かく照らし合わせましょう。
- 本文に書かれていない内容が混ざっていないか
- 前半は正しくても、後半の理由や心情がずれていないか
- 「必ず」「すべて」「まったく」など、強すぎる表現になっていないか
- 登場人物の気持ちと、その理由が本文の流れに合っているか
二択まで絞ってから間違える場合は、選択肢の一部だけを見て判断していることがあります。正しそうな言葉に引っ張られず、選択肢の前半と後半を分けて、本文の根拠と合っているか確認しましょう。
物語文の選択肢で二択まで絞ったあとに判断に時間がかかる場合は、物語文の選択問題で根拠を見つける考え方も確認してみてください。
自分が問題を解くスピードを理解する
国語では、次のようなことが起こりがちです。
- 長文を読むのに時間がかかり、見直しができない
- そもそも最後の問題まで解き終わらない
家庭学習や過去問演習では、必ず時間を計りながら解くようにしましょう。
- 時間を意識せずゆっくり解いた場合の正答率
- 本番と同じ制限時間を意識して解いた場合の正答率
この2つを比べることで、「時間内でどれだけ得点できるか」という現実が見えてきます。
また、時間を計るときは、全体の制限時間だけでなく、どこに時間がかかったのかも振り返りましょう。本文を読む時間が長いのか、選択肢で迷う時間が長いのか、記述を書くところで時間がかかっているのかによって、改善すべきポイントは変わります。
目標は、制限時間内に解き切り、見直しまで終えられるペースに慣れていくことです。
読むのに時間がかかる、最後の設問までたどり着けないという場合は、国語の問題を時間内に解くための読み方と練習方法もあわせて確認すると、課題を分けやすくなります。
もったいないミスを減らす
国語では、内容理解ができていても、次のようなもったいないミスが起きがちです。
- 漢字の書き間違い・とめ・はね・はらいの不備
- 記述の文末が、設問で指定された形になっていない
- 抜き出し問題で、一文字多い・一文字足りない
特に、集中力が切れていたり、いつもと違う環境で問題を解いたりすると、こうしたミスは増えます。
もったいないミスを減らすためには、「日々の学習の中で意識する」ことが不可欠です。
- 解き終わったら、設問条件(〜こと。/〜から。)と字数・抜き出し範囲を必ず確認する
- ミスをしたら、ノートに「ミスの種類」を具体的にメモし、繰り返さないようにする
こうした習慣が、入試本番での取りこぼしを減らしてくれます。
記述はとにかく空欄をつくらない
中学受験における記述問題で満点を取ることは非常に難しいのが現実です。
しかし、その一方で記述には部分点が存在します。
- 字数制限に達していなくても、内容の一部が合っていれば点がもらえる
- 日本語表現が多少不自然でも、核心部分が書けていれば加点されることがある
だからこそ、「とりあえず書く」ことを徹底し、空欄を作らないことが重要です。
記述問題では、設問で何を聞かれているかを先に分けて考えることが大切です。理由を聞かれているのか、気持ちを聞かれているのか、内容を説明する問題なのかによって、入れるべき要素が変わります。
- 理由を聞かれたら、きっかけや原因を本文から探す
- 心情を聞かれたら、気持ちだけでなく、その気持ちになった理由も添える
- 説明文では、本文中の大事なキーワードを使って答える
- 字数が足りない場合は、理由や具体的な内容を補う
たとえば、理由を聞かれた問題では、「できごと」だけでなく「その結果どう感じたのか」まで入れると、答えの内容が伝わりやすくなります。心情を聞かれた問題では、「悲しい」「うれしい」などの気持ちだけで終わらせず、なぜそう感じたのかを本文の内容と結び付けて書きましょう。
説明文の記述では、自分の言葉だけでまとめようとするよりも、本文中のキーワードを使うことが大切です。筆者の主張、理由、具体例の関係を見ながら、設問に合う形で短くまとめる練習をしましょう。
最初から満点の答案を目指す必要はありません。まずは本文中の根拠を使って、短くてもよいので設問に答える練習を積み重ねましょう。
問題を解いたあとには、次のような振り返りを行いましょう。
- 解説を読み、どこまで合っていたのか・どこでズレていたのかを確認する
- 先生に質問し、なぜ答えまで辿り着けなかったのかを言語化する
中学受験では、1点・2点が合否を分けることも珍しくありません。
まずは空欄をつくらない練習を積み、そのうえで解答の精度を徐々に上げていくことが大切です。
記述問題で何を書けばよいか判断しにくい場合は、国語の記述問題で答え方を確認する方法を確認してみてください。
また、解説を読んでも自分の答案のどこがずれているのか分かりにくい場合は、記述答案を組み立てるときの考え方を見直すと、復習のポイントがつかみやすくなります。
偏差値アップにつながる復習のやり方
国語の偏差値を上げるためには、解いた問題の復習が欠かせません。特に大切なのは、間違えた問題を「理解できなかった」で終わらせず、原因を分けて確認することです。
復習するときは、次の順番で見返すと課題をつかみやすくなります。
- 本文中のどこを根拠にすべきだったか確認する
- 設問で何を聞かれていたかを確認する
- 自分の答えが、本文や設問条件とどこでずれていたか確認する
- 次に同じ形式の問題が出たときの解き方を一言でメモする
たとえば、選択問題で間違えた場合は、正解の選択肢だけを見るのではなく、自分が選んだ選択肢のどこが本文と合っていなかったのかを確認します。記述問題で点が取れなかった場合は、本文中のキーワード、理由、心情、文末表現のうち、何が不足していたのかを見直しましょう。
復習の目的は、同じ問題を覚えることではなく、次に似た問題が出たときに自分で判断できるようにすることです。毎回の復習で原因を一つずつ分けていくことが、国語の偏差値アップにつながります。
国語の偏差値アップに関するよくある質問
国語の偏差値は短期間で上がりますか?
語彙力や読解力の土台は、短期間で一気に身につくものではありません。一方で、設問条件の確認、抜き出しミスの見直し、時間配分、記述の空欄対策などは、比較的早く変化が見えやすい場合があります。まずは答案を見て、早く直せる部分と、積み重ねが必要な部分を分けて考えることが大切です。
読書をしているのに国語の成績が上がらないのはなぜですか?
読書量があることは大切ですが、読書と入試問題を解く力は同じではありません。中学受験の国語では、設問で何を聞かれているか、本文のどこを根拠にするか、選択肢をどう比べるかを練習する必要があります。読んで分かる力に加えて、答え方の練習も必要です。
国語の偏差値を上げるために、家庭では何から始めればよいですか?
まずは答案を見て、語彙、読解、選択問題、記述、時間配分のどこで点を落としているかを確認しましょう。原因が分かれば、語彙ノートを作る、本文の根拠に線を引く、記述の不足部分を確認するなど、家庭で取り組む内容を絞りやすくなります。
記述問題が苦手な場合、どう練習すればよいですか?
まずは空欄をつくらないことを意識しましょう。本文中の根拠を使い、短くてもよいので設問に答える練習をします。解説や添削を通して、どこが合っていて、どこに理由や心情、キーワードが足りなかったのかを確認すると、少しずつ答案の精度が上がります。
選択問題で二択まで絞れるのに間違える場合はどうすればよいですか?
選択肢の一部だけを見て判断している可能性があります。本文の根拠と選択肢全体を照らし合わせ、理由、心情、因果関係がずれていないかを確認しましょう。前半は正しくても後半が違う選択肢や、本文にない内容が混ざっている選択肢には注意が必要です。
中学生や中1にもこの記事は役立ちますか?
この記事は主に中学受験を目指す小学生向けに書いています。ただし、語彙を増やすこと、主語述語や指示語を確認すること、本文を根拠に答えること、時間内に解き切る練習をすることは、中学生や中1の国語学習にも共通する大切な観点です。
国語の課題別に、次に確認したいページ
ここまで読んで、特に気になる課題がある場合は、次に確認するページを絞ると学習を見直しやすくなります。お子さまの状況に近い項目から確認してみてください。
まとめ:日々の積み重ねで国語の偏差値をアップさせよう
- 国語は「正しい方法」で学べば、偏差値を伸ばしやすくなる科目である。
- 語彙力は、分からない漢字や言葉をそのままにせず、単語帳やスキマ時間の活用でコツコツ増やす。
- 読解力を高めるには、主語述語・指示語・接続語を意識して読む文法的な視点が不可欠。
- 選択問題では、「なぜその選択肢なのか」を根拠付きで説明できるところまで仕上げる。
- 自分の解くスピードを把握し、時間内に解き切り、見直しまで終えられるペースを身につける。
- もったいないミスを減らすために、日々の学習から設問条件・字数・表記を確認する習慣をつける。
- 記述問題は、まず空欄をつくらないことを大切にし、部分点を積み上げていく。
- 復習では、本文の根拠、設問条件、自分の答えのずれを確認し、次の解き方につなげる。
中学受験の国語の偏差値アップに「近道」はありませんが、ここで挙げたポイントを意識して日々の積み重ねを続ければ、得点力は少しずつ伸ばしやすくなります。
今日からできる小さな一歩を大切にしながら、志望校合格に向けて国語の力を育てていきましょう。
家庭学習だけで原因が見えにくい場合は
語彙、読解、選択肢、記述、時間配分のどこでつまずいているかは、答案を見ないと判断しにくいことがあります。特に、本文は読めているのに選択肢で外す、記述の内容が解答例とずれる、時間内に解き終わらないという場合は、解き方の確認が必要です。
次のような状態が続く場合は、家庭学習だけで原因を見つけるのが難しいことがあります。
- 本文の内容は分かっているように見えるのに、選択肢で外すことが多い
- 記述の答えを書いても、解答例と内容がずれやすい
- 家庭で復習しても、同じ種類の間違いを繰り返している
- 時間内に解き終わらない原因が、読む速さなのか解き方なのか分かりにくい
- 保護者が解説しても、本人が納得しにくい
オンラインで国語の学習を個別に見直したい場合は、中学受験国語オンライン個別指導をご覧ください。対面で直接答案を見ながら1対1の指導を検討したい場合は、中学受験国語の1対1個別指導も確認できます。
読解ラボ全体の講座やサービスをまず確認したい場合は、読解ラボのトップページからご覧いただけます。



