ラ・サール中学校・2021年度国語の過去問解説|傍線部の理由・説明問題を動画で解説
ラ・サール中2021年国語の理由記述・説明記述をどう直すか
ラ・サール中学校の2021年度国語を解いたあと、「本文の根拠は見つけたのに答案にすると短くなる」「解説を読めば分かるのに、自分の答案の何が足りないのか分からない」ということはありませんか。
記述問題では、本文を読めているだけでは得点につながらないことがあります。特に確認したいのが、理由を聞かれている問題なのか、傍線部の内容を説明する問題なのかという違いです。設問の聞き方によって、本文から拾う内容や答案の組み立て方が変わります。
この記事では、ラ・サール中2021年度国語の全問を扱うのではなく、大問三問五の理由記述と、大問一問三の説明記述の2問に絞って解説します。本文根拠をどこから探し、何を足して答案にまとめるのかを確認することで、解いたあとの直し方まで整理できます。
「理由と説明の違いが曖昧」「比喩をそのまま答案に使ってしまう」「家庭で過去問をどう直せばよいか分からない」という場合は、2問を比較しながら読み進めてみてください。後半には、同じ考え方を次の過去問に使うための復習方法と解説動画も掲載しています。
- 理由記述と説明記述で、本文のどこを見るか
- 本文根拠を見つけたあと、答案に何を足せばよいか
- 比喩表現を答案用の具体的な表現に変える方法
- 解説を読んだあと、自分の答案をどう見直すか
- ラ・サール中の過去問復習を家庭で進めるときの確認ポイント

この記事で扱うラ・サール中2021年国語の2つの記述問題
今回扱うのは、次の2つです。どちらも本文根拠を使う問題ですが、「何を答える問題なのか」が異なります。
- 大問三 問五:傍線部の「理由」を書く記述問題
- 大問一 問三:傍線部の内容を説明する記述問題
理由問題では、「なぜそう言えるのか」を本文から探します。説明問題では、「傍線部はどういう内容か」を本文中の言い換え表現から考えます。どちらも、自分の感想や本文に書かれていない推測を加えるのではなく、設問に必要な本文根拠を選んで答案にする点が共通しています。
| 問題の種類 | 見るところ | 答案で必要なこと |
|---|---|---|
| 理由記述 | 傍線部と同内容の表現、その前後 | なぜそうなるのかを本文根拠で説明する |
| 説明記述 | 傍線部の言い換え、直後の理由 | 傍線部の内容と理由を一文でまとめる |
この違いを意識したうえで、実際の2問を見ていきます。
大問三 問五:理由記述は「伴走者の役割」と「自分の失敗」を合わせる

大問三問五は、傍線部の内容について、その理由を記述させる問題です。理由を問われる設問では、聞かれている内容と同じ意味の表現を本文から見つけ、その前後から理由にあたる部分を拾っていきます。
- 傍線部の内容を一度短く言い換える
- 本文から、傍線部と同じ内容を述べている表現を探す
- その前後から理由にあたる部分を拾う
- 理由として読める語尾にして答案にする
傍線部の内容を短く置き換える
傍線部は、
【自分は伴走者に向いていない】
という内容です。まずは、この内容を一度短く置いて考えます。
同じ内容の文を探す
- 波線Aのすぐうしろにある文:
「オレには、伴走者として朔の隣で走る覚悟も自信も資格もない」
ここで、「自分は伴走者に向いていない」=「伴走者として走る覚悟も自信も資格もない」という関係が確認できます。
理由にあたる内容を拾う
- その直後に続く部分:
「でもケガさせた」「今日さ、~まあ実際ついていけなくなって転んだんだけど。」などの記述から、自分のペースで走ってしまい、相手である朔をケガさせてしまったという理由が読み取れます。
つまり、「自分は伴走者に向いていない」理由として、相手に合わせて走れず、朔をケガさせてしまったことが使えます。
もうひとつの理由として伴走者の役割を補う
ただし、それだけでは答案として内容が薄くなる場合があります。そこで、本文中にある伴走者の役割も合わせて確認します。
- 「新は膝の上で~自分のためじゃない。」という部分より、伴走者は、目の不自由なランナーに代わり、周囲の状況を把握して安全に走れるよう支える役割があると分かります。
注意:「ランナーの目になり」は比喩表現です。記述答案では、そのまま使うより、意味を具体的な日本語に言い換える必要があります。
比喩を言い換えると、
【目の不自由なランナーに代わり、周囲の状況を把握して的確に指示を出し、安全にゴールまで支える】
という意味になります。
大問三問五の答案イメージ
これらをまとめると、答案は次のようになります。
【目の不自由なランナーに代わり、的確な指示を出して安全にゴールまで支えるのが伴走者なのに、自分のペースで走ってしまい、朔にケガをさせてしまったから。】
このように、伴走者の役割とそれができていない具体例を合わせることで、理由説明として読みやすい答案になります。
理由は分かっているのに答案が短くなる場合は、「傍線部と同じ内容の表現を確認できているか」「理由になる本文根拠を拾えているか」「理由として読める語尾になっているか」を順番に見直します。本文の言葉を使って書く基本を押さえてから過去問に戻ると、何が足りなかったのかを整理しやすくなります。
大問一 問三:説明記述は「言い換え」と「理由」を一文にする
次は説明記述です。理由記述との違いに注目してみてください。
大問一問三は、傍線部に対して説明を求める問題です。このタイプの問題では、傍線部と同じ内容を表す言葉と、その理由をセットで書くことが大切です。
傍線部の内容を言い換える
- 傍線Dの前には、
「光を浴びるために~競争を繰り広げています。」という内容があります。
この文脈から、傍線Dは、光を浴びるために高さを伸ばす競争をしないでよいという内容だと考えられます。
理由を傍線直後から拾う
- 傍線Dの直後の文:
「よく踏まれる~他の場所ではなかなか見られません。」より、よく踏まれる場所には、上へ上へと伸びようとする植物が生えないので、太陽の光を独占できるという内容が述べられています。
つまり、次の関係になります。
- 内容:高さの競争をしなくてよい
- 理由:競争相手の植物がいないので、光を独占できる
大問一問三の答案イメージ
これを一文にまとめると、次のような説明になります。
【よく踏まれる場所には、上へ上へと伸びようとする植物が生えないので、太陽の光を独占できるから。】
この問題では、傍線部そのものの内容と、その直後に書かれている理由をセットで押さえることが大切です。
大問三問五では「なぜそう思うのか」を支える理由を拾い、大問一問三では「傍線部が何を意味するか」を言い換えたうえで理由につなげました。正解を覚えるのではなく、設問が何を聞いているかを確認し、必要な本文根拠を選ぶことが、別の文章でも使える復習につながります。
ラ・サール中学校・令和3年度の解説動画で読み方を確認する
ここまで文章で確認した内容を、動画でも復習できます。令和3年度ラ・サール中学校の入試問題から厳選した問題について、本文のどこに注目するのか、そこからどのように記述答案を組み立てるのかを解説しています。
文章を読んでも「なぜそこが根拠になるのか」がつかみにくかった場合は、本文と解説動画を見比べながら確認すると整理しやすくなります。特に、傍線部と同内容の表現を探す流れや、本文の表現を答案用にまとめる過程を意識して見てください。
解説動画はこちら:
https://youtu.be/1GbeDmoKyR0
2問の解説を家庭での過去問復習にどう使うか
ここまでの2問で確認した考え方は、解説を読んで終わりにするのではなく、次の過去問でも使える形にしておくことが大切です。
過去問は、解いた回数だけで力がつくわけではありません。解いたあとに、「どこが本文根拠だったか」「なぜその内容を答案に入れるのか」まで確認すると、次の問題でも同じ考え方を使いやすくなります。
- 初見で解く:時間を決め、設問が理由・説明・心情のどれを聞いているか確認する。
- 根拠位置を見る:各設問について、根拠の一文から数文を本文中で確認する。
- 答案を作り直す:理由は「傍線部の内容+理由」、説明は「言い換え+理由」を意識して組み直す。
- 注意点を1つ残す:理由が足りない、比喩を言い換えていない、設問条件に合っていない、などを短くメモする。
- 過去問を解く順番や回数そのものを整理したい場合:中学受験 国語の過去問演習の全体像
- 解説を読むと分かるのに、自分の答案では同じように書けない場合:中学受験国語の個別指導
- 授業で本文根拠や記述答案をどのように確認するのか知りたい場合:読解ラボの指導方針
この2問から次の記述問題にも使いたい5つの考え方
ラ・サール中2021年の2問だけの解き方として覚えるのではなく、次の記述問題でも使える形にすると、過去問演習の意味が大きくなります。今回の解説からは、次の5点を残しておきましょう。
- 理由を聞かれたときは、まず傍線部と同じ内容の表現を本文中で探し、その前後から理由を拾う。
- 傍線部と本文中の同内容表現を対応させると、理由の位置を見つけやすくなる。
- 比喩表現が出てきたら、その意味を具体的な日本語に言い換えてから答案に使う。
- 「どういうことか」を説明させる問題は、傍線部の言い換えと理由を組み合わせる。
- ラ・サール中のような難関校でも、本文根拠を確認し、設問に合わせて答案にすることが大切になる。
復習するときは、模範解答そのものを覚えるのではなく、「なぜその答えになるのか」「本文のどこを使ったのか」を自分で説明できる状態を目指します。そうすることで、初見の文章でも同じ考え方を使いやすくなります。
自力で復習できる場合と、答案を見てもらった方がよい場合
過去問解説を読んで理解できても、別の文章で同じように書けるとは限りません。一方で、すべての記述問題について個別に指導を受けなければならないわけでもありません。
解説を読んだあと、自分で本文根拠を示し、足りなかった要素を確認して答案を書き直せるのであれば、まずは家庭で復習を続けられます。
反対に、次のような状態が繰り返される場合は、本文根拠の拾い方だけでなく、答案にまとめる過程も確認した方がよいことがあります。
- 根拠の場所は分かるが、答案に入れる言葉を選べない
- 理由を書いているつもりでも、傍線部の言い換えだけで終わってしまう
- 比喩表現をそのまま使ってしまい、説明があいまいになる
- 解説を読むと分かるが、初見の問題では同じ考え方を使えない
- 過去問の復習で、毎回同じ種類のミスが残る
このような場合は、答案を見ながら「本文のどこを使ったか」「設問の聞き方に合っているか」「必要な要素のうち何が足りないか」を一つずつ確認すると、修正点を整理しやすくなります。
自分で直せる問題と、何度直しても修正点を特定しにくい問題を分けておくことも、過去問復習を進めるうえで役立ちます。
よくある質問
ラ・サール中の国語記述では何を重視すればよいですか?
本文根拠を使って、設問の聞き方に合う答案にすることが大切です。理由を聞かれたら「なぜそう言えるのか」が伝わる形にし、説明を求められたら傍線部の言い換えを中心に必要な内容をまとめます。
理由記述で本文のどこを見ればよいですか?
まず傍線部と同じ内容を述べている表現を探します。その前後に、なぜそう言えるのかを示す内容が書かれていることがあります。傍線部だけを見て考えず、同内容の表現とその周辺まで確認することが大切です。
比喩表現はそのまま答案に使ってよいですか?
そのまま使うと意味が伝わりにくい場合があります。今回の「ランナーの目になり」のような表現は、周囲の状況を把握して安全に走れるよう支える、という内容に言い換えると答案にしやすくなります。
過去問を解いたあと、家庭では何を復習すればよいですか?
正解かどうかだけでなく、本文のどこを根拠にしたか、設問の条件に合う形で書けているかを確認します。さらに、模範解答と違った部分について「何が足りなかったのか」を一つ残しておくと、次の問題で見直しやすくなります。
記述答案を自力で直しにくい場合は、何を見ればよいですか?
まず、答案に入れた内容が本文のどの一文に対応しているかを確認します。次に、設問が理由を聞いているのか、内容説明を求めているのかを見直します。解説を読んだあとに自分で根拠と不足要素を説明できるなら、家庭で復習を続けられます。それでも直し方が分かりにくい状態が続く場合は、答案を見ながら確認する個別指導も選択肢になります。
ラ・サール中のような難関校の記述対策では、どこから優先して直すべきですか?
まずは、本文根拠を外していないかを確認します。そのうえで、傍線部の言い換え、理由の補足、比喩表現の具体化、設問条件に合う語尾の順に見直すと、答案の修正点を整理しやすくなります。
解説を読めば分かるのに、自分の答案では再現できない場合
まずは、このページで確認したように、本文根拠を示して「なぜこの内容を答案に入れるのか」を自分で説明できるか試してみてください。自分で不足部分を見つけて書き直せるのであれば、その方法で過去問復習を続けられます。
一方、根拠の場所は分かるのに答案にまとめられない、理由問題と説明問題で同じようなミスを繰り返す、解説を読んだ問題では分かっても初見問題で再現できない、といった場合は、答案そのものを見ながら確認する方法があります。読解ラボ東京では、本文根拠・設問条件・記述のまとめ方を1対1で確認します。必要かどうかを判断するために、まず指導内容や指導方針を確認してください。


