筑波大学付属駒場中学校・令和3(2021)年度の過去問解説

筑波大学付属駒場中学校・令和3年度厳選解説動画

令和3年度 筑波大学付属駒場中学校の入試より厳選した問題とその解説をお届けします。

解説

■大問一問二

傍線②「『孤独』の味」とはどのようなものかの説明を求められている問題です。
説明を求められている場合は、イコールの内容を答えるようにしましょう。

この問題では傍線②とイコールの内容を考えていきます。
・傍線②の直前
「待つ忍耐を覚え~覚えさせてもいるのです。」より、
待っている間に一人で遊んでいると孤独の味を覚えられるようになる、ということだと分かります。

よって、
傍線②の孤独の味とは、
『一人遊びができるようになると、覚えられるもの(X)』であると言えます。
さらに、(X)とは何なのかについて考えていきます。
待っていて、一人で遊んでいるとやがて「楽しい」という感覚を覚えることができるということが分かります。
そのため、
(X)=『一人で過ごす楽しさ(Y)』であると言えます。

傍線②の前後を読んだ結果、傍線②=(X)であると分かりました。そして、
『一人で遊んでいるうちに覚えるもの(X)』が何か考えると、
『一人で過ごす楽しさ(Y)』であると分かるので、(X)=(Y)
となります。
つまり、傍線②=(Y)であると言えます。
この考え方を三段論法といいます。

(Y)だけだと字数が足りないので、その場合は
自分が書いた内容の理由を加えてより詳しくするか、自分が書いた内容とイコールの内容を加えて字数調整をしましょう。

(Y)の楽しさ=『待つことによって得られるもの』になります。
つまり、『待つことによって得られる一人で過ごす楽しさ』が答えになります。

■大問三問二

傍線「あるきながら考えていると/考えながらあるいてもいた」の説明を求められているため、イコールの内容を答えていきます。
傍線部の内容を「あるきながら考えていると(X)」、「考えながらあるいて(Y)」、「もいた(Z)」の3つにブロック分けをして、それぞれについてイコールどういうことなのか考えていきます。

・あるきながら考えていると(X)=歩くことが中心
・考えながらあるいて(Y)=考えることが中心

傍線=『はじめは歩くことが中心だったが、次第に歩くことと考えることのどちらを中心にしているのかわからなくなったということ。』が答えになります。

詩はたとえが用いられることが多く、たとえを答えるときはイコールの内容を考えていきます。詩は文章中の根拠が薄く、自分の頭でそれを考えなければならないことが多いため、説明文の解き方の延長線上に詩があると考えながら問題を解いていきましょう。

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