聖光学院中学校2021年入試国語|過去問解説と記述問題の攻略ポイント

このページでは、聖光学院中学校・令和3年度入試(国語)から厳選した2問を取り上げ、本文のどこを根拠にして答えを組み立てるのかを解説します。

確認するポイントは、記述問題で重要な「理由の読み取り」と、選択肢問題で重要な「イコール関係の見抜き方」です。

「理由問題で傍線部の近くだけを見て答えてしまう」「選択肢をなんとなくの印象で選んでしまう」という受験生は、答えそのものだけでなく、本文のどの言葉を根拠にするのかに注目して読み進めてください。保護者の方が答案を見る際にも、「本文の根拠を説明できているか」を確認する材料になります。

なお、過去問を何回解くのか、どのような順番で復習するのかまで含めた全体像は、中学受験 国語の過去問演習の全体像はこちらで整理しています。

聖光学院中学校・令和3年度国語で確認したい2つの読解ポイント

今回取り上げるのは、大問一の理由説明問題と、大問二の具体例を選ぶ問題です。

  • 大問一 問八:人物がそう考えた「理由」を、離れた箇所も含めて本文から探し、組み合わせる。
  • 大問二 問六:本文中の表現を言い換え、選択肢の中から「ほぼイコール」の内容を見つける。

問題の形式は異なりますが、どちらにも共通しているのは、自分の印象で答えるのではなく、本文中の言葉と設問・選択肢の対応関係を確認することです。

今回の聖光学院中学校の2問でも、記述では一つの箇所だけで判断せず、必要な情報を本文から組み合わせること、選択肢問題では本文中の説明と選択肢が同じ内容か確かめることが重要になります。過去問を復習するときは、正解したかどうかだけでなく、「本文のどこを根拠に判断したか」を説明できる状態を目指しましょう。

聖光学院中学校令和3年度国語の過去問解説

聖光学院中学校・令和3年度国語の問題を詳しく解説

大問一 問八:傍線部の「理由」を文章中から組み立てる

この問題は、傍線部の理由を問う典型的な設問です。

理由問題で注意したいのは、傍線部の直前だけを読んで、見つかった一つの理由ですぐに答案を作ってしまうことです。傍線部の近くに根拠があっても、それだけで理由を十分に説明できるとは限りません。

まず傍線部の直前・直後を確認し、さらに「なぜそう考えたのか」を説明する情報が周辺にないかを探すことが重要です。

この問題で見るべきポイント

問八では、一つの箇所だけを見るのではなく、本文中にある二つの情報を結びつけて理由を整理します。

本文の手がかり

  • 傍線の直前の一文:
    「商売っ気だけの連中には、いくら積まれても譲らんよ。」
    → 【商売っ気だけの連中に山小屋を譲りたくない】という理由が分かる。
  • さらに文章を読み進めると、傍線⑦の7行後に次の一文が現れる:
    「わたしのどこを~つとまらんからね」と。
    → 【ものを長く大事に使える「わたし」なら、山小屋の主人がつとまると考えた】ことが分かる。

これら二つの理由をあわせて考えると、答えは次のようにまとめられます。

【商売っ気だけの連中には山小屋を譲りたくないし、ものを大事に長く使える「わたし」なら山小屋の主人がつとまると考えたから。】

国語の記述問題では、人物の心情や考えを自分で想像して補うのではなく、本文中にある根拠を探して答案を組み立てることが大切です。

「本文のどこに理由が書いてあるか」「一か所だけで十分に説明できるか」を確認する習慣をつけましょう。

記述問題で「本文のどの言葉を使えばよいか」「見つけた根拠をどう答案にまとめればよいか」の判断が難しい場合は、国語記述の書き方|本文の言葉で答える基本ルールと例文付き解説もあわせて確認してください。

大問二 問六:「動物的である(X)」の具体例を選ぶ

この問題は、本文中に出てくる表現「動物的である(X)」の具体例を選ぶ設問です。

このタイプの問題では、「なんとなく動物的に感じるもの」を選ぶのではありません。まず本文や設問文からXが何を意味しているのかを言葉で整理し、その内容とほぼイコールになる選択肢を探すことがポイントです。

この問題で見るべきポイント

選択肢を先に眺めて印象で判断するのではなく、最初に「X=何か」を明確にします。判断基準を作ってから選択肢を比べることで、本文との対応関係を確認しやすくなります。

設問文からXの意味をつかむ

設問中に、次の一文があります。

「同じことを繰り返して『面白さ』を感じるのは、どちらかというと動物的である」

この文から、

X =【同じことを繰り返して面白いと感じること】

と整理できます。つまり、「同じことを何度も繰り返し、それを面白いと感じる行動」が動物的である、という意味です。

選択肢の中から「ほぼイコール」を探す

ここまで整理できれば、あとは選択肢の中からXとほぼ同じ内容のものを探します。

  • 選択肢ア:
    「初めて乗ったジェットコースターが気に入って、何度も乗りたくなる。」

これは、「同じこと(ジェットコースターに乗ること)を繰り返して面白さを感じている」行動です。

したがって、正解は選択肢アとなります。

この問題では、「Xとほぼイコールの内容はどれか」を見抜くことがポイントです。

  • 本文中の定義・説明を押さえる
  • その内容を自分の言葉で短く整理する
  • 選択肢の中から同じ意味のものを対応させる

この順番で考えると、選択肢を印象だけで判断しにくくなります。

解説動画で本文と答案のつながりを確認する

聖光学院中学校令和3年度国語の解説動画

令和3年度 聖光学院中学校の入試問題から、厳選した問題とその解説を動画でも紹介しています。

本文で確認した大問一・問八の「理由をどこから拾うか」、大問二・問六の「本文の説明と選択肢をどう対応させるか」を、実際の問題に沿って確認できます。

すでに過去問を解いている場合は、先に自分の答案と本文の根拠を確認したうえで動画を見ると、自分がどこまで根拠を拾えていたかを比較しやすくなります。

▶︎ 解説動画はこちら:
https://youtu.be/C-UVlCiAvSc

まとめ:本文に戻り、「イコール関係」を丁寧にたどる

  • 理由を問う記述問題では、傍線部の直前直後だけで終わらず、関連する周辺の文から根拠を探す。
  • 人物の心情・考えは、自分で想像するのではなく、本文中に書かれている情報を組み合わせて整理する。
  • 「Xの具体例」「〜とはどういうことか」といった問題では、本文中でXがどう説明されているかを押さえてから、ほぼイコールの内容を選択肢から探す。
  • 選択肢問題でも記述問題でも、本文の言葉と設問・選択肢の対応関係を説明できる状態を目指す。

動画とあわせて問題を振り返るときも、単に正解を確認するだけではなく、「なぜその答えになるのか」「本文のどこが根拠なのか」を自分で説明できるかを確認してみてください。

聖光学院の過去問を次の学習につなげるには

今回の2問で根拠の探し方を確認したら、正解・不正解だけで復習を終わらせず、自分が本文のどこを見落としたのか、どの対応関係を読み違えたのかまで振り返ることが大切です。

記述答案の作り方そのものに不安がある場合は、国語記述の書き方|本文の言葉で答える基本ルールと例文付き解説で、本文の言葉を使って答案を作る基本を確認できます。

また、一つの年度を解いて終わりにせず、過去問をどのような順番・回数で進めるかを整理したい場合は、中学受験 国語の過去問演習の全体像も参考にしてください。

聖光学院中学校・国語の過去問解説でよくある質問

理由問題は、傍線部の直前直後だけを見れば解けますか?

まず直前直後を確認することは大切ですが、それだけで十分とは限りません。今回の大問一・問八のように、少し離れた箇所に理由を補う情報がある場合もあります。直前直後で見つけた根拠だけで「なぜそう考えたのか」を十分に説明できるか確認し、不足していれば周辺まで探しましょう。

具体例を選ぶ問題では、どこを見ればよいですか?

先に選択肢を見るのではなく、本文や設問文から、問われている言葉が何を意味しているのかを整理します。今回なら「動物的である(X)」を「同じことを繰り返して面白いと感じること」と整理し、それとほぼイコールになる選択肢を探します。

過去問解説動画は、問題を解く前と後のどちらに見るべきですか?

自分の読み方や答案を振り返るために使う場合は、まず自分で問題を解き、本文のどこを根拠にしたかを確認してから解説を見ると比較しやすくなります。

記述答案を家庭で確認するときは、どこを見ればよいですか?

まず、「なぜその答えを書いたのか」を本人が本文の言葉を示しながら説明できるかを確認してみてください。正解例と表現が完全に同じかどうかだけでなく、必要な根拠を本文から拾えているかを見ることが大切です。

家庭で確認しても、どの根拠を答案に入れるべきか、どこを修正すればよいか判断しにくい場合は、答案や読み方そのものを個別に確認する方法もあります。

 

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