随筆文とは何か|意味・違い・解き方を中学受験向けに確認
随筆文とは、筆者が自分の体験や見聞をもとに、考えたことや感じたことを書いた文章です。中学受験では、随筆文という名前だけで特別扱いするより、説明文寄りか物語文寄りかを見て読み方を選ぶ方が、設問処理は安定しやすくなります。
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随筆文とは/随筆文 解き方(中学受験)
随筆文とは、筆者が自分の体験・見聞にもとづいて、考えたことや感じたことを書いた文章のことです。
ただし入試では、説明文っぽい随筆と物語文っぽい随筆の両方があります。したがって、「随筆文だから特別な読み方をする」のではなく、まずはどちら寄りかを見て、ふだんの読み方に戻すのが基本です。
- 1)まずタイプ判定
体験を根拠に考えや主張を述べていれば説明文寄り、体験を描きながら気持ちや心の変化が中心なら物語文寄りと考えます。 - 2)設問の聞き方で切り替える
「理由を述べなさい」「傍線部はどういうことですか」は説明文的な設問に見えやすいですが、随筆文では気持ちが理由になることもあります。設問と前後の流れで判断します。 - 3)気持ち問題は背景から追う
背景(理由)→出来事(傍線部)→気持ちの順でそろえると、物語文寄りの問題でも整理しやすくなります。
動画で学ぶ:随筆文の解き方
まずは動画で全体像をつかみ、その後で本文の解説を読むことで、理解が深まりやすくなります。
随筆文とは何か?まずは基本の整理から
随筆文の一般的な定義
「筆者が自分の体験に基づいて書いている文章」
一般的には、随筆文とはこのように整理できます。筆者自身の体験・見聞をもとに、考えたことや感じたことを綴った文章、というイメージです。
受験生は「随筆文」というラベルを気にしすぎなくてよい
とはいえ、受験では「随筆文」という名前に構えすぎないことが大切です。
「随筆文というジャンルだけで特別扱いしなくてよい」
その理由は、随筆文には大きく分けて次の2パターンがあるからです。
- 体験を根拠に何かを主張している → 説明文的な随筆文
- 体験を物語のように描き、気持ちを述べている → 物語的な随筆文
つまり、
- 説明文的な内容なら、説明文の手法で読む
- 物語的な内容なら、物語文の手法で読む
ということです。
「随筆文だから特別なテクニックがいる」と考えすぎないことが大切です。
まずは、説明文寄りか、物語文寄りかという視点で見ていくと、読み方が安定しやすくなります。
なぜ随筆文が「やりにくく」感じられるのか
多くの受験生が随筆文を苦手に感じるのは、次のような理由が重なっているからです。
- 説明文とも物語文とも少し違って見える
- ジャンル名だけを見て、特別な読み方が必要だと勘違いしてしまう
- 設問によって、説明文的な問いと物語文的な問いが混ざって見える
ですが、実際には
「説明文的か、物語文的かを見極めれば十分で、ジャンル名に振り回される必要はない」
と考える方が、解き方は整理しやすくなります。随筆文の「やりにくさ」は、ジャンル名に引っ張られて進め方がぶれやすいことから起きている場合が多いです。
随筆文の実践的な読み方・解き方のポイント
① まずは「説明文寄り」か「物語文寄り」かを大づかみに把握
文章全体を読んだときに、次のどちらに近いかをざっくりと判断します。
- 説明文的な随筆文
└ 体験を例にしながら、考えや主張を述べているタイプ - 物語的な随筆文
└ 自分の体験を描写し、気持ちや心の変化を中心に書いているタイプ
ただし、読む段階で早く決めつけすぎる必要はありません。
文章を読む段階では大づかみに捉え、設問に入った段階で「説明文的か/物語文的か」を見直す方が実戦的です。
大事なのは、文章全体と設問の両方で判断することです。
② 混在タイプの場合は「問題ごと」に判断する
実際の入試問題では、説明文的なパートと物語的なパートがきれいに分かれていることが多いですが、見え方が混ざる場合もあります。
そのときは、
- 説明文っぽい設問 → 説明文の手法で解く
- 気持ちを問う設問 → 物語文の手法で解く
というように、問題ごとに解き方を切り替えるのが基本です。
「結局、問題ごとに判断する」という姿勢が、随筆文では特に大切です。
③ 「説明文的な設問」の見分け方
説明文的なアプローチを求めている問題は、設問文の言い回しからある程度判別できます。
- 「理由を述べなさい」
- 「傍線部はどういうことですか」
これらは、説明文でよく見る形式の設問です。ただし注意したいのは、
- 「理由を聞かれている=必ず説明文的」とは限らない
という点です。
物語文寄りの随筆では、
- 気持ちが理由になることが多い
ため、同じ「理由を答えなさい」でも、
- 理屈や内容を書くべきなのか
- 気持ちを書くべきなのか
を、本文や前後の流れを見ながら判断する必要があります。
設問だけで決め切らず、本文の流れをあわせて判断することが現実的です。
④ 「物語文的な設問」=気持ちを問う問題の基本
一方で、物語文的な解き方が必要になる代表的な設問が、
- 気持ちを問う設問
です。これは随筆文でもよく出てきます。
気持ち読み取りの基本は、次の一点です。
「傍線部の理由を追う」
よく「背景」と「出来事」をそろえると言われますが、具体的には次のようなイメージです。
- 背景 … 志望校に合格した
- 出来事 … 泣いた(=多くの場合、傍線部)
- → 気持ち … うれしい
ここから分かるように、
- 背景 = 出来事の理由
- 出来事 = 多くの場合、設問で聞かれている傍線部
という関係になります。
「理由を追うと、気持ちが見えやすくなる」
気持ちの言葉だけを先に探すのではなく、
- なぜその行動や発言が起きたのか
- その前にどんな出来事や状況があったのか
という理由の流れを丁寧に追いかけることが、気持ち問題攻略の近道です。
随筆文に限らず、家庭で整えられる段階か、外から見てもらう段階かを整理したい場合は、こちらの判断材料ページも参考になります。
まとめ:随筆文は「説明文か物語文か」を見極めれば整理しやすい
最後に、本ページの内容を整理しておきます。
- 随筆文は、筆者が自分の体験に基づいて書いた文章です。
- ただし受験では、随筆文という名前だけを気にしすぎなくてよいです。
- 随筆文には、
- 体験を根拠に主張する説明文的な随筆文
- 体験を物語のように描き、気持ちを述べる物語的な随筆文
の2タイプがあります。
- 基本方針は、説明文なら説明文の手法、物語文なら物語文の手法で読むことです。
- 混ざって見えるときは、問題ごとに「説明文的/物語文的」を判断して切り替えると整理しやすくなります。
- 説明文的な設問では「理由」「どういうことか」がサインになりやすいですが、理由=必ず説明文ではありません。
- 物語文的な設問では、傍線部の理由(背景)を追うことで気持ちが見えやすくなります。
随筆文だからといって特別な構えは不要です。ふだん学んでいる説明文・物語文の読み方を、状況に応じて使い分けるものだと捉えておきましょう。
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