桜蔭中学校・令和3年度入試国語|記述問題の解き方と過去問解説
桜蔭国語が「難しい」と感じやすい理由と、対策の考え方
「桜蔭 国語 難しい」「桜蔭 国語 勉強法」で調べている場合、つまずきは“読めない”よりも、記述で点になる要素を落とすことに寄っていることが多いです。
- 根拠がズレる:本文中の「どこを使うか」を1か所に絞れず、要素が散りやすい
- 字数調整が難しい:書きたいことはあるのに、理由/言い換えを本文から足せずに薄くなる
- 物語の理由が心情まで必要:出来事だけで止まり、心情語が入らない(またはズレる)
このページは、桜蔭中 令和3年度(2021)の実際の設問を使って、「核(中心)→理由/言い換え→字数→心情」の順で答案を組み立てる練習用に作っています。まずは動画→解説の順で見て、同じ設問をもう一度解いてみてください。
過去問演習を「何回・どんな順番で回すか」まで含めた全体像は、中学受験 国語の過去問演習の全体像はこちらで整理しています。
桜蔭国語の過去問の回し方(家庭で迷わない最短手順)
- 時間を決めて解く(まずは“自力答案”を残す)
- 本文根拠に線を引く(「ここを使う」と1か所に絞る)
- 核→理由/言い換えの順で要素を足す(字数が足りないときは本文から足す)
- 物語の理由は心情まで(背景→出来事→心情→答案の順で整理する)
- 同じ設問を再提出して、型が再現できるか確認する
記述の“基本の型”を先に短時間で確認したい場合は、下記もあわせて参照できます。
このページで分かること(桜蔭 2021 国語・記述対策)
- 桜蔭中 令和3年度(2021)入試国語のうち、得点差が出やすい記述設問の考え方
- 本文の根拠の拾い方(どこを使うか/何を核にするか)
- 字数調整の考え方(足りないときに何を足すか)
- 物語文の「理由」系で、心情まで入れるための手順
- 桜蔭に限らず、難関中の記述でも再利用しやすい型
最初の解説動画から順に見ていくと、本文のどこを根拠にして、どう書けば点につながりやすいかが整理しやすくなります。
まず押さえる“記述の型”(桜蔭以外にも使える)
本文根拠を拾う:まず「答えの核」を探す
いきなり長く書こうとせず、まずは答えの中心(核)になりそうな一語・一文を本文から押さえます。
- 設問の条件に合う箇所を、本文で1か所に絞る
- その箇所の「言い換え」「因果」を周辺で確認する
字数が足りないとき:理由を足す/イコールの内容を足す
字数が足りないときは、無理に飾らず本文に沿って要素を追加します。
- 理由を足す:なぜそう言えるのか(根拠となる出来事・説明)を一段足す
- イコールの内容を足す:本文の別表現(同じ内容)で言い換えを補う
物語の理由問題:背景→出来事→心情→心情を答えに入れる
物語の「なぜ(理由)」は、出来事だけで止めず、心情までつなげると点になりやすいです。
- 背景:人物の状況・関係・前提
- 出来事:本文中で起きたこと(行動・発言)
- 心情:その出来事でどう感じたか(本文の語句に寄せる)
- 答案:必要なら心情語を入れて、理由として完結させる
このページの解説を“得点につなげる”使い方
解説を見たら1回で終わらせない(再現できるかで確認)
「分かったつもり」で終わりやすいので、解説を見たら同じ設問をもう一度解いてみるのがおすすめです。
- 解説を閉じて、本文根拠だけを見て再現できるか確認
- 再現できない場合は「核が違う/要素が足りない」を切り分ける
自分の答案を「根拠/要素/字数」で見直す
家庭では、次の3点だけをチェックすると迷いにくいです。
- 根拠:本文のどこを使ったか(線を引いて示せるか)
- 要素:核+理由(または言い換え)が入っているか
- 字数:足りない場合、本文から足す要素を選べているか
次の一手(必要なら)
「桜蔭を含む難関校の過去問記述を、答案の段階から1対1で見てほしい」という場合は、オンライン個別指導の案内も参考になります。
桜蔭中学校・令和3年度厳選解説動画
令和3年度の桜蔭中学校入試国語から、重要な設問をピックアップし、解き方のプロセスとともに丁寧に解説します。本文のどこから根拠を拾い、どのように記述を組み立てればよいかを具体的に示していますので、桜蔭志望の受験生だけでなく、難関中学の記述問題対策全般にご活用ください。
令和3年度 桜蔭中学校の入試より、厳選した問題とその解説をお届けします。
解説
大問一 問三の解説:「戦わずに勝つ」とはどういうことか
傍線③について、「私たちが『戦わずに勝つ』ためにはどうすればよいのか」を問う問題です。ここでは、本文中からイコールの内容を探し、それをさらに具体化して字数を整える手順で考えます。
① まずは本文中の「答えの核」を探す
傍線の内容とイコールになる部分を探すと、次の一文が見つかります。
- 一枚目の左下の記述より:
「ナンバー1になれる~たどりついたのです。」
ここから、まず押さえるべきポイントは次のとおりです。
- ナンバー1になれるオンリー1のポジションを見つければよい
入試の国語は、答えになる箇所が必ず本文中にある「宝さがしゲーム」です。まずはこの「核」になる一文を確実に拾えるかどうかがスタートラインになります。
② 記述の字数が足りないときの基本テクニック
・自分が書いた内容の「理由」を付け加える
・自分が書いた内容の「イコールの内容」を加える
このどちらか、もしくは両方を使って、自然に字数を調整していきましょう。
今回の問題では、先ほどの内容をさらに具体化するために、本文のラスト部分を用います。
- 文章のラストより:
「得意なことを探すためには、すぐに苦手と決めて捨ててしまわないということが大切なのです。」
この一文を踏まえると、先ほどの「オンリー1のポジションを見つける」という内容を、次のようにふくらませることができます。
- すぐに苦手と決めつけず、自分の得意なことを探す
- その中からナンバー1になれるオンリー1のポジションを見つける
以上をまとめると、模範的な記述は次のようになります。
【答えのまとめ】
すぐに苦手と決めつけないで、得意なことを探し、ナンバー1になれるオンリー1のポジションを見つければよいから。
大問二 問七の解説:タロに言い聞かせる理由
傍線Eについて、「タロにそう言い聞かせている理由」を問う問題です。物語文の理由問題では、必ず心情を押さえる必要があります。
① 背景(状況・前提)を整理する
② 出来事(何をしたか・何が起こったか)を整理する
③ 背景+出来事から、登場人物の「心情」を読み取る
④ 心情を答えにきちんと入れる
① 背景を押さえる
- 二重線2の六行後より:
「あれ以来~ちょっとは汁がうすまる。」
この部分から、次の「背景」が分かります。
- 真紀ちゃんと相性が悪いという背景がある。
② 出来事を整理する
- 「柴犬のあんたと~体力の消費や。」より:
ここから読み取れる出来事は、
- タロに対して、犬猿の仲であるクリストファーに怒っても無駄だと言い聞かせた
というものです。
③ 背景+出来事から心情を読み取る
背景と出来事を重ね合わせると、
- タロには犬猿の仲であるクリストファーがいる
- 主人公には相性の悪い真紀ちゃんがいる
という「タロと自分が重なる構図」が見えてきます。そのため、主人公はタロに語りかけながら、実は自分自身にも言い聞かせているのだと分かります。
【答えのまとめ】
タロと自分を重ねており、真紀ちゃんには怒ってはいけないと、自分にも言い聞かせているから。
まとめ:桜蔭中・記述問題で意識したいポイント
- 国語の記述問題は、本文中に必ず根拠がある「宝さがしゲーム」だと考える。
- 字数が足りない場合は、「理由を足す」「イコールの内容を足す」ことで自然にふくらませる。
- 物語文の理由問題では、背景・出来事・心情を整理してから書き始める。
- 登場人物の心情は、自分との重なりに注目すると読み取りやすい。
こうした解法を普段の演習から意識して身につけておくことで、桜蔭中をはじめとした難関中学の記述問題にも、安定して対応できるようになります。本文のどこを見ればよいか、どう記述を組み立てかという「型」を意識しながら、演習を積み重ねていきましょう。
桜蔭の記述で求められる「精緻な論理」を欠いたままでは、合格の門は閉ざされます。
独自の解釈を詰め込んだ的外れな解答が固定化されると、部分点すら得られない致命的な減点を招き、最終的な合計点に跳ね返る絶望的な結果となります。
記述が完成しないのは、一重に要素分解の不一致が原因です。
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