早稲田中学国語2021過去問解説 心情説明の解法と根拠整理版
2021年度
国語過去問
心情・説明問題
早稲田中学国語2021過去問解説|心情問題・説明問題の根拠の見つけ方
早稲田中学国語2021を解いた後の復習用解説です。心情の根拠をうまく説明できない場合や、傍線部の説明問題で見る場所が分からない場合に、本文根拠から答えへつなげる考え方を確認します。
このページでは2021年度の全設問ではなく、大問一の心情問題と、大問二の説明問題を取り上げます。正解を確認するだけでなく、「なぜその答えになるのか」を本文に戻って復習したい受験生や、家庭で復習方法を確認したい方に向けた内容です。
このページで確認すること
- 大問一 問八:背景・出来事・「したいのにできない」という状況から心情を考える
- 大問二 傍線4:「連帯感を築く」と本文直後の根拠を対応させる
- 解き直し:正解だけでなく「どの文を根拠にしたか」を残す
まず確認|心情問題と説明問題は「本文根拠」から考える
心情問題と「傍線部はどういうことか」を問う説明問題は、形式は異なります。ただし、どちらも自分の感覚で答えを決めるのではなく、本文のどこを根拠にするかを先に決めることが重要です。
| 扱う設問 | 最初に見るところ | 答えにつなげるポイント |
|---|---|---|
| 大問一 問八 | 人物の背景・出来事 | 本人の思いと実際の状況の違いから心情を考える |
| 大問二 傍線4 | 傍線部のキーワード | 直前・直後から対応する本文根拠を探す |
それでは、実際の設問で「本文のどこを見るか」を確認します。
【設問別】早稲田中学国語2021|答えの根拠をどう見つけるか
大問一 問八|「背景・出来事・思いどおりにならない点」から心情を決める
この問題は、傍線部の人物の心情を問う設問です。心情語を先に「困惑」「戸惑い」などと決めるのではなく、まず人物が置かれている背景と、その場で起きた出来事を整理します。
考える順番:背景(何が起きているか)→出来事(何をした・されたか)→思いどおりにならない点→心情、の順に整理します。
本文のどこを根拠にするか
- 会話部分より:
「『オマエ、なんで長崎へいった?』『それは・・・〜しゃべりたかったらしい』」
「自分では謝りたい〜途方にくれてて・・・」
などの記述から、人物の背景を確認します。
背景:両親の役に立ちたいと思って長崎まで行ったので、その話をしたいが、うまくことばにできない。
- また、傍線部には、
「ふてくされた顔で小さくなっていった」という描写があります。
出来事:ふてくされた顔で小さくなっていった。
なぜ「困っている・戸惑っている」という心情になるのか
背景と出来事を合わせると、人物の中には次のような流れがあります。
- 両親の役に立ちたいという思いがある
- そのために長崎まで行った
- そのことを話したい
- しかし、うまく言葉にできない
- その結果、ふてくされたような様子になっている
ここで重要なのは、単に「ふてくされている」という様子だけを見るのではなく、伝えたいことがあるのに、実際にはうまく伝えられていないことです。
本人の思いと実際の状況を合わせて考えると、心情は困っている、戸惑っている、うまく伝えられずに気持ちを持て余していると考えられます。
答案のまとめ方
両親の役に立ちたいと思って長崎まで行ったので、その話をしたいが、うまく言葉にできず、困っている。
このように心情問題では、心情語そのものを探すより、人物が何をしたかったのか、それが実際にはどうなったのかを整理すると答えを作りやすくなります。
別の物語文でも心情を決めにくい場合
今回だけでなく物語文の心情問題で同じところに難しさを感じる場合は、「人物の状況」「行動の目的」「思いどおりにならない点」を分けて読む練習につなげます。
大問二 傍線4|「連帯感を築く」と本文直後の根拠を対応させる
こちらは、傍線部とはどういうことかを問う説明問題です。傍線部全体をいきなり自分の言葉に置き換えるのではなく、まず答えを左右するキーワードを決めます。
今回注目するキーワードは「連帯感を築く」です。この言葉が具体的に何を指すのか、傍線部の直後に戻って確認します。
「連帯感を築く」の意味を本文直後から探す
傍線部のすぐ後ろに、次のような記述があります。
- 傍線4の直後:
「子どもに朝食を食べさせ登校させられない一人世帯、手を挙げて『困った』と言いづらい人たちがいます。」 - 続く文:
「でも、そこには〜ないでしょうか。」
ここから読み取れるのは、弱い立場にある人や、困っていても声を上げづらい人の存在に気づき、支え合おうとするという内容です。
したがって、「連帯感を築く」という表現だけを抽象的に考えるのではなく、その直後に書かれている「困っている人」「声を上げづらい人」との関係まで含めて意味を捉えます。
なぜ選択肢アになるのか
選択肢ア
「感染防止のため他者と距離をとらねばならない一方で、孤立しがちな社会的弱者とも協力して立ち向かわねば感染の拡大は抑えられないということ」
選択肢アには、「孤立しがちな社会的弱者とも協力して立ち向かう」とあります。これは、本文から読み取った「弱い立場の人の存在に気づき、支え合おうとする」という内容と対応しています。
そのため、本文の「連帯感を築く」と最も対応している選択肢として、アを選ぶことができます。
説明問題で選択肢を絞りにくい場合
答えを丸暗記するのではなく、「傍線部のキーワード → 本文根拠 → 選択肢の言い換え」の3つがつながっているかを確認します。本文の根拠は見つかるのに答案へまとめにくい場合は、記述の作り方を先に見直すと整理しやすくなります。
文章だけでは根拠の拾い方が分かりにくかった場合
解説動画では、本文のどこに注目して設問を考えるかも確認できます。答えだけを見るのではなく、先に自分で根拠に線を引いてから動画と比べてみてください。早稲田中学国語2021の解説動画へ進む
解き直しで残す|本文根拠から答えまでの復習メモ
解説を読んだ後は、正解だけを覚えるのではなく、「どの根拠から、どう答えを作ったか」を残します。次の文章でも使える形にしておくことが過去問復習では大切です。
心情問題:背景→出来事→思いどおりにならない点→心情
【背景】(何が起きている状況か)____________。
【出来事】(何をされた/何をしたか)____________。
【思いと実際の状況】(したいのに/なのに)____________。
⇒【心情語】____(例:困惑/戸惑い/焦り/安心/うれしさ)
説明問題:キーワード→本文根拠→答え
①傍線部のキーワード:______
②本文の根拠(直後/直前):____________
③答えの一文(つまり〜):____________
同じ問題を繰り返し間違えるときに確認する3つ
- 心情を先に決めていないか:「悲しい」「困っている」などの心情語は最後に置きます。先に背景と出来事を本文から確認します。
- 傍線全体を一気に言い換えていないか:説明問題では、まず答えを左右するキーワードを絞り、その言葉に対応する本文根拠を探します。
- 選択肢を印象だけで選んでいないか:選択肢の内容を短く言い換え、本文から拾った根拠と意味が一致しているかを確認します。
今回だけでなく、ほかの学校や年度でも同じミスが続く場合は、問題数を増やす前に、本文根拠を探すところと、答えにまとめるところのどちらに課題があるかを確認すると、次に取り組む内容を決めやすくなります。
今回難しかった内容から、次に確認するページを1つ選ぶ
関連ページをすべて読む必要はありません。今回の過去問で一番難しかったことに近いものを1つ選び、同じ課題を見直すための復習に進んでください。
早稲田中学国語2021|動画で本文根拠の拾い方を確認する
令和3年度早稲田中学校の入試問題から、厳選した問題とその解説を扱います。動画では、本文の読み方・設問の意図・答案のまとめ方まで確認できます。
解説動画はこちら:
早稲田中学国語2021の解説動画を見る
動画を見る前に、自分が根拠だと思った文へ線を引いておくのがおすすめです。動画内の考え方と自分の線引きを比べ、違っていた部分を確認してから同じ問題を解き直してください。
図で「心情問題」と「説明問題」の考え方をもう一度確認する
下の図は、設問別解説を読んだ後の確認用です。心情問題では「背景→出来事→思いどおりにならない点→心情」、説明問題では「キーワード→本文根拠→答え」という流れを、自分で再現できるか確認するときに使ってください。
復習用の図を開いて確認する
図を見ながら、今回の問八では「背景・出来事・思いどおりにならない点」をそれぞれ何と捉えたか、傍線4では「連帯感を築く」に対応する本文根拠をどこから拾ったかを、自分の言葉で説明できるか確認してください。

FAQ|早稲田中学国語の過去問復習で確認したいこと
Q. 心情が複数ありそうに見えるときは、どう確認しますか?
まず、会話・描写・行動目的のどれを根拠にしたかを確認します。心情語だけを比較するのではなく、「なぜその気持ちになるのか」を本文中の背景と出来事から説明できるものを選びます。
Q. 説明問題の根拠が見つかりません
傍線部全体を考える前に、答えを左右するキーワードを1つ決めます。その言葉について説明している直後・直前の文や具体例を探してください。1つだけでは意味が十分につながらない場合は、同じ段落内の補足も確認します。
Q. 解説や動画を見ると分かるのに、自分では同じように解けません
解説を見る前に、自分が根拠だと思った箇所へ線を引いてみてください。その後、解説で使われている根拠と比較します。「答え」ではなく「根拠を選ぶ段階」の違いを確認すると、自分で解くときの課題が見えやすくなります。
Q. 記述答案と選択肢問題は、復習の仕方が違いますか?
確認するポイントは少し異なります。記述答案では、本文根拠を使って必要な内容を一文にまとめられているかを見ます。選択肢問題では、選択肢の言い換えと本文の内容が一致しているかを見ます。どちらも、先に本文根拠を決めることが基本です。
Q. 家庭で復習しても、課題がある場所を特定できません
「本文から根拠を見つける段階」と「見つけた根拠を使って答案や選択肢を判断する段階」を分けて確認します。それでも判断しにくい場合は、実際の答案と本文への線引きを一緒に見ながら整理する方法もあります。
家庭で確認しても、根拠の取り方と答案のまとめ方のどちらに課題があるか分かりにくい場合があります。その場合は、次の項目も確認してください。
家庭では「どこで間違えたか」を判断しにくい場合
早稲田中学の国語を復習するときは、正解・不正解だけではなく、本文のどこを根拠にしたか、その根拠からどう答案や選択肢につなげたかまで見る必要があります。
たとえば答えが違っていても、「本文の根拠そのものを取り違えた」のか、「根拠は合っていたが答案へのまとめ方に課題があった」のかでは、次に確認する内容が異なります。
まず家庭で確認する4点
- 本文のどこを根拠として選んだか
- その根拠が設問で聞かれている内容と対応しているか
- 根拠は合っているのに、答案のまとめ方に不足がないか
- 選択肢を本文と照合せず、印象だけで選んでいないか
答案と本文への線引きを見ながら確認したい場合
家庭で確認しても原因を分けにくい場合は、実際の答案と本文への線引きを見ながら、根拠の取り方・記述へのまとめ方・選択肢の判断のどこに課題があるかを整理する方法があります。
「根拠として選んだ場所が適切か分からない」「根拠は見つかるが答案にまとめにくい」「選択肢を選んだ理由を説明しにくい」といった場合は、指導内容を確認して、自分の課題に合うかを判断してください。
まとめ|早稲田中学国語2021を解き直すときのポイント
- 心情問題では、背景→出来事→思いどおりにならない点→心情の順に考える
- 人物の行動だけでなく、何をしたかったのに、実際にはどうなったかを見る
- 説明問題では、傍線部全体を一気に言い換えず、キーワードを決めて本文の直前・直後へ戻る
- 選択肢は印象だけで選ばず、本文から読み取った内容と言い換えが一致するかを確認する
- 過去問の復習では、正解だけでなく、どの文を根拠にして答えたかを残す
今回の問題を解き直したら、同じ考え方を別の文章でも使えるか確認してみてください。今回の課題が「記述」「自己採点」「物語文」のどこに近いか分かった場合は、今回難しかった内容から次の学習を選ぶへ戻ると、復習を続けやすくなります。
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