国語のテストに臨むときの「効率的な時間の活用法」

テストでの効率的な時間の使い方

夏井(中学受験専門 夏井算数塾代表):テストでの効率的な時間の使い方、というのが知りたい
という保護者さん、生徒さんがいらっしゃるようなので、それをテーマにお話しさせてもらえればと思います。急げ!という話ですよね?
長島:こう言ったら身も蓋もないんですが、それを考えないのが一番効率的だと思います。
無理する必要はないですが、ご自身にとって最適なスピードで読んで頂いて、時間配分を考えるよりは1問1問をとにかく早く解いていく事が結局一番早い時間の使い方かなという気がします。
もちろん、ある程度問題の傾向が読めているのであれば、この大問が終わった段階で35分であって欲しいという目星はあっていいとは思いますが、最速で駆け抜けていくというのが結局一番早いです。
あれこれ考えるよりは先に進んで欲しいと思っています。

集中力が欠けてしまう場合

夏井:1例1例ずつ挙げていきますと、ここに限った話ではないと思いますが、
例えばクラス分けが決まるテスト、実際の入試等々大事なテストとそうでないテストがあったりすると思います。その大事なテストの時に、集中力を欠いてしまう生徒さんがまあまあいらっしゃいます。どういう事に気を付ければいいですか?
長島:結構生徒さんによくお話しする事ですが、確かに気持ちを考える時にこういう手順があるとか、説明しろと言われたらこう解いていくとか、そういうアプローチはあります。
ですが、それを試験の場で考えているようでは3流だよ、と言う事をよく申し上げます。
無意識で処理しているのが結構大切です。
なので、無意識で処理出来るアプローチの数が増えれば、集中するしないじゃなくて
無意識でやっているからそんなの関係ない、という次元まで力を高めて頂ければその解決になるんじゃないのかなと思います。

引っ掛かってしまう場合

夏井:あと、1問でもの凄い引っ掛かってしまう生徒さんが結構いませんか?
長島:いらっしゃいます。
夏井:そういう時はどうしたらいいですか?
長島:大体の場合は抜き出しの問題です。
それに関しては、10秒間考えてしんどかったら飛ばしなさいという話をしています。
結構解ける時は一瞬で問題解けちゃう事が多いですから、逆に言えばパッとこういう方向性なんじゃないかと見えなかった場合、その問題に関してはその場ではうまく適応出来なかった事になると思います。ですから、ある程度飛ばすというのは必要なのかなという気がします。
抜き出しの問題とかで2択になる場合もありますが、2択になった時もアプローチの仕方は色々あります。
棒線に戻って、より棒線とフィットしているのはどっちなのかと考えるとか、そういう視点はありますが、テストの場で思い起こせるかはまた別の話ですから、それに関しても星マークでもつけて先に進んで頂くのが宜しいかなと思います。

記述の場合

夏井:逆に記述問題で時間使い過ぎちゃう生徒さんもまた逆のパターンでいらっしゃいますよね?
長島:いらっしゃいます。
夏井:どうしましょう?
長島:必ずしも○を取る必要はないというのは抑えておくべきだと思います。
記述の場合は幸い部分点がもらえますから、どうしても時間がないというのであれば、
とにかくこれは必ず答えに入るはずだというのを書いておくだけでもいいと思います。
変な話、100字くらいある記述の問題で気持ちを問う問題だった場合
嬉しいと一言書いて、嬉しいという気持ちを書く問題であれば、もうそれで10点中2点とかもらえますから、全部埋めてくれたらそれは嬉しいですが、テストであれば部分点を稼ぐのも大切です。
必ずしも全部埋めなくても、とにかくこれだけは書いておこうという事を書いて先に進むという形でも宜しいのかなと思います。
夏井:その時は、例えば嬉しいって気持ちが分かってそれを書きました。
残りの文字数はどう処理すればいいんでしょうか?
長島:あまり考える必要はないと思っています。
それこそ50字以上70字以内でという指定もあります。正直、その指定がある方が珍しいです。
なので、あんまり埋めるのは考えなくていいのが第一です。
第二に記述の字数の増やし方としては、理由を加えるかイコールの内容を加えるかのどちらかです。
なので、嬉しい理由ですが、どうしても分からないのであれば、これは理由じゃないだろうけれどもなんか持ってきて、なんとかなので嬉しい、と最低時数を決められている場合は無理矢理理由である事にしてなんとか埋めるというのも逃げ方としてはありだと思います。
夏井:なるほど。という方法論が、効率的に時間を使う時に必要になってくるという事ですね。
長島そうですね。あとはその方法論を無意識にやっていって欲しいです。
無意識に出来るというのが身に付いてくれば、あとは自分の最速で駆け抜けて欲しいという事になります。

国語のテストに臨むときの「効率的な時間の活用法」

国語のテストで時間が足りなくて最後まで解き切ることができなかったというケースをよく耳にします。国語のテストでなるべく高得点を狙うためにはどのようにしてテストに臨めばよいのでしょうか。

集中する

そもそも、テスト中に他のことを考えていたり、気が散ってしまっていては時間を有効に使うことはできません。当たり前のことではありますが、テストの時間中はテストのことだけを考え、しっかり集中するようにしましょう。特に長文を読んでいる時に集中力が切れてしまうと、ただでさえ文章を読むのに時間がかかるのにも関わらず、余計な時間まで費やしてしまうことになります。また、集中しているときの記憶は鮮明なのに、集中が途切れてしまったところだけ内容を余り覚えておらず問題を解くときにつまづいてしまうこともあります。集中力はテストだけで身につくものではありません普段の学習からせめてテストの時間と同じくらいは集中力を切らさずに勉強することができるように訓練しておきましょう。

考えすぎない

一問に対してじっくり考えすぎていませんか?国語のテストを受けるときの3つの「心構え」にもあるように、一問に対する時間をかけすぎてしまって最後まで手が回らなくなってしまっては効率的であるとは言えません。少し考えて分からない場合は、一度考えるのをやめて次の問題に取り掛かりましょう。例えば漢字の読み書きの問題で考えすぎてしまうのは配点的に考えても非常に勿体ないです。分からない問題は飛ばすということも時には大切です。

文章量を把握する

国語のテストで問題用紙と解答用紙が配られたら、まず解答用紙をみて全体の問題数がどれくらいなのか、記述問題がどれくらいあるのかなどを把握しましょう。文章もざっと見てみてどれくらいの量があるのか把握しておくと、後で焦ったりせずに問題を解き進めることができます。長文読解でよく起こる「時間が足りない」問題への対処法でもありますが、時間が足りないといったことが起こらないように、家庭学習から時間を意識するクセを身につけておく必要があります。また、テストの際は全体の文章量が分かるとどれぐらい考える時間があるのか分かります。最初のほうの問題で時間をかけすぎないためにも文章量を把握するようにしましょう。

作文しない

記述問題は問われている内容に対する答えを本文から探しましょう。自分でイチから答えを作ろうとしても時間がかかりすぎてしまいます。「記述力を向上させる」読解ラボ流のポイントでも触れていますが、本文にはヒントが必ず書かれています。本文中から該当する箇所を見つけ、うまく字数調整して書きましょう。満点は取れなかったとしても部分点を狙うことができます。記述問題は配点が高いケースが多いので部分点を稼いで全体の点数を上げていきましょう

テストに臨むために…

テストに効率的に挑むためにはまずいろいろな問題を解いて、その中で方法論をきちんと身につけていく必要があります。読解演習道場では、様々な文章に触れることで国語の読解力を鍛えていきます。また、完全1対1の個別指導で、一人一人に合った効率的な授業でより理解を深めることができます。どんな問題であっても安定した得点がとれるよう国語のテストに臨むときの「効率的な時間の活用法」を学習の段階から意識して取り組んでいきましょう。

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